Other Dream






いつかちゃんとした文章になったらいいねのコーナー。ウォークマンシャッフルして出てきた曲でいろいろ。



1.リンネ/ハチ(三成)

「何故だ」
「……」
「なぜ、なぜ、何故なんだ!!答えろ、茜!!なぜ私を裏切ったのだ!!」
「…三成、違うよ、聞いて」

電話に出れなかったのは、それは大学の研究室での会議があったから。
家康と一緒にいたのは、彼が研究室の中まで、分からない問題を教え合っていたから。
鶴ちゃんと一緒にいたのは、それは鶴ちゃんが私の大切な女友達だから。
でも、全部三成が気に病むことじゃない。だって、私の一番はいつだって、

「わたし、ずっと三成のこと」

好きだよ。
そう言いたかった。これが私の本当の気持ちのはずだった。それなのに、三成は私の首に手を、――嗚呼、

「許さない…私を裏切るやつは、死ねばいい。死ね、殺してやる!!」

先に裏切ったのは私かしら、それとも信じてくれない貴方かしら。



2.カラクリアゲハ/骨盤P(政宗)

常に一緒にいられる関係ではないということくらい、理解していたのです。
私は花街にいる遊女、たまたま見染められただけの存在。いつ飽きられて、捨てられるのかもわからない花。貴方のような綺麗な羽なんて持っていないから、貴方が私の花弁に留まってくれるのを待つことしかできない。

だからこそ、憎くて憎くてたまらないのです。

「やっと見つけたのさ。俺のrivalをな」

ああ、どうして貴方には羽があるのかしら。
もしも貴方も私と同じ花だったなら、せめて羽を折られた蝶だったならば、私はいつまでも貴方といることが出来たのでしょうか。せめて、出会ったその日にその羽を折ることができていたならと、私は切に悔んでいるのです。

「また来てくださいね、待っておりますから」

だから私は何度も何度も、同じ言葉を繰り返すの。折ることなんて叶わない。引き留める足もなければ腕もないただの花は、心の奥でただただ願い続けるの。

どうか、どうか私だけの蝶になってと。


(筆頭が鳥になりたいとかいうから蝶にしてみた)



3.Howling/天野月子(家康)

茜、明日になっても明後日になっても、お前はすべてを忘れているのだろう。ワシが何度お前を見舞いに病院に通っても、毎日顔を合わせてみても、お前はすべてを忘れて「貴方誰?」と不思議そうな顔をするだけだ。お前も忘れまいと日記をつけても、次の日にはすべてを、日記を書いていたことすらも忘れていて、日記を見て済まなさそうにワシを見て謝って…そんな日々が、もう3年も続いてしまったな。
なぁ茜、茜は今日記を見て、「どうして私のために何度もここにきてくれるの?」と尋ねたな。実はそれも今日で何十回目になるのかわからない問いかけなんだ。お前はそれもやっぱり覚えていないだろう。別にいい加減にしろなんて思っていないさ。ワシはただただそれがうれしいんだ。なんでかわかるか?その問いかけの答えが、今のワシのすべてだからだ。

「お前を愛しているから、何度でも絆を結びたいと思っているんだ」







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