****

まだ諦めきれていなかった。

心の奥底ではずっと。

それを認めることが怖くて、

それを受け止めることができなくて、

だから、あたしは、

あの光を憎んだ。

****

あの祭りが終わって2日後。
舞衣は部屋でぼんやりと、紙に落書きをしていた。しかし、けたたましいインターホンの音に、それは遮られる。
テンテンだった。

「テンテン、どうしたの?」

玄関先で俯く彼女に首を傾げる。
何があったのだろう、快活な彼女がこんな顔をするとは珍しい。
しばらく見つめていると、彼女の唇がゆっくりと動く。
「ネジに、全部伝えたのね」、と。
テンテンはしずかに、舞衣の眼を見つめる。
舞衣はばつが悪そうに苦笑いをしていた。

「黙るべきところは黙ったけどね。聞かれるとは分かっていたけど、いざ話していたら混乱するものよね…なんだか変なことを口走っちゃったりしたけど、まぁ、話はしたわ」
「…舞衣…舞衣は、そのまま演技を続ける気なの?」
「そうね。続けるわ。それが一番…楽だから」
「本当に?」

ぎらぎらとしたテンテンの瞳が、彼女を射抜く。
しかし、それを見ても舞衣は動じない。ただ、苛立ちだけはしっかりと感じていた。
…この女は、どうして他人のことにここまで口を挟めるのだろう?そう思いながら、舞衣は首を傾げ、そして、哂った。
アア、ワカッタ。

「…偽善者」
「!」
「偽善者よね。あなたも、ネジも。そしてきっと・・・リーもガイ先生も。
楽しい?そうやって…弱い人を慰めて、支えているつもりになって自己満足するのは」

へらへらと舞衣は笑いながら、彼女に刃を刺していく。
傷を負った彼女は、明らかに動揺の色を見せていた。

「何言って…あたしは、舞衣が・・・!」
「心配、とでも言いたいの?」
「っ…そうよ」

――ネェ、アナタハ今、ドンナ眼デアタシヲミテイルノカ、キヅイテル?
――アアモウ、ミンナ偽善者バカリネ。

「…言葉だけ」
「え?」
「言葉だけよね、テンテンは。…あなたの言葉で何か変わるなら、こんな苦労もしていないけど。…偽善まみれの励ましの言葉なんて、何も救いにならない。気休めなんていらないの、分かるでしょう?」
「…舞衣」
「…帰って」
「舞衣!聞きなさいよ!あたしは、」
「帰って!!何も聞きたくない!もうやめて!」

激しい音を立て、そのドアは閉められた。

****

リーとガイ先生が、舞衣の全てが演技だと気づいたのは、あのお祭りの日だった。
あの二人は気づいていなかったみたいだけど、あたしたちもあの時あの場所に居て…聞かれてしまった。
ううん、聞かせたかったのかもしれない。
この二人も舞衣の班員で、仲間で、きれいごとかもしれないけど、仲間は助け合って生きていくものだと思ったから。
先生は「ああ、やっぱりそうだったか」って呟いてて、あたしはそのときアカデミー時代のことを思い出して…。

『気持ち悪いくらい無表情で、いつも本ばかり読んでいる女の子がいる』
『眼が死んでて、いろんな人に馬鹿にされても何も言わない』

この悪口が流れた時の舞衣を、あたしはよく知らない。
きっと何もいわない、言えない心の奥では苦しんだと思う。
誰も助けがいない状況、そんなの、ぬくぬくと育ったあたしには分からない。
舞衣の痛みがどんなに大きいものだったのかも。

もうそんなつらい思いをしないで欲しい。
偽りの自分を貫いて、そしてそれが定着して、いつか本当の自分を忘れてしまうことがあるって、前に聞いたことがある。
それに、それは辛くて悲しいことだから。
あたしたちの前だけでも、ほんとうのあなたでいてほしい。
何を周りからうわさされようとも、あたしたちはきっと舞衣を守るから。
だから、自分らしくいてほしい。

それはただのエゴなのかしら・・・?


****

朝は普通に、何事もなくやってきた。
憎たらしいほど変わらない世界、ありふれた日常、その世界の隅っこに、日常に、あたしがいる。

…昨日もまた、彼に呼び出された。あの薄暗い蔵で、昨日も理不尽な暴力を受けた。
ネジと再会してから、ますますひどくなってきた気がする。

鞭で打たれたからか、背中がずきずきと痛みを発している。
血がにじんでいそうな気がするくらいの痛み。…でも、朝食を作らなければ、ご飯を食べなければ生きていけない。
痛む体を、無理やり起こして立ち上がる。
…不意に目に入った鏡に映る自分が、とても汚らしい何かに思えた。

****

「ねぇ、ねぇお兄ちゃん!聞いて聞いて!」

「ん?どうしたの?すごくうれしそうな顔だね」

「あのね!この前、父上が伝心法を教えてくれたの!」

「!…そうか…よかったね」

「うん!これで…お兄ちゃんを、守れるね」

「…いいよ。守らなくて。その代わり」

「僕が、舞衣を守ってあげる」


****

いつの間に眠ってしまったのだろう?ご飯を食べて、洗い物をして、洗濯物を干して、それから…そのまま、寝てしまっていたらしい。
それでも、時計を見れば、正午を少し過ぎてしまっただけだった。

──リーのお見舞いに行こうか…──
唐突に、そんな考えが脳裏に浮かんできた。
テンテンと鉢合わせしてしまわないだろうか?ネジと会ったらどうしよう?
そんな考えが一瞬浮かんだが、それはすぐに消えた。
変なの、あたしらしくない。
今までは誰とどうなったかなんて、関係なく生きてきたというのに。
だからもう、この話はおしまい。
振り払うように、あたしは外行きのパーカーを羽織った。


外は良い。
家にこもってばかりでは体にもよくないし、息苦しい気持ちになってしまう。
じりじりと地面を照らす太陽が、まだまだ蒸し暑い日々は終わらないことを教えてくれる。
暑すぎて少し煩わしいが、部屋にこもって冷房病になるよりは幾分もましだ。

…しかしそうはいってもやはり暑い。
病院の中は室温管理がしっかりされているだろうから、きっととても涼しいのだろう。それを考えていると、自然と足取りが早くなっていく。
お土産のコノハメロンピュアゼリーの入った袋を、急ぐあまり落としそうにならないように、しっかりと握りしめた。

****

病室のカーテンは外の風によってそよそよとなびいていた。

花瓶に活けられた花、袋から数粒か飛び出している兵糧丸。

足りないのは、部屋の主のみ。

「リー…!」


****

泣きながらテンテンがオレの家にやってきたのは、今から一時間ほど前のことだった。
舞衣に偽善者と呼ばれたこと、それに関しては思い当たることがあって謝りたいということ、どうしたら舞衣が苦しまずにいられるかがわからないということ…。

偽善者、確かにオレもその分類に当てはまるのかもしれない。
記憶が消えたから、というのは言い訳に過ぎないことなのかもしれない。
すべてを諦めて、ある意味での新しい生き方を見つけた舞衣に、今更「助ける」だなんで、舞衣からしてみれば、虫のいい話なのだろう。

「ネジは、どうして舞衣を助けたいって思う?」

泣いていたテンテンが、涙をぬぐってから、小さい声で問いかける。
しばらく答えかねていると、先に彼女が自分の問いに答えを出した。

「あたしは、舞衣が好きだから。
ほら、女子って表面はかわいくて、裏ではこわ〜いことばかり言ってそうじゃない?
でも舞衣は違ったのよ。あの子、下手をしたらネジ以上に捻くれた性格してるけど、言いたいことははっきり言うし、嘘は吐かない。それにもともとそうなのかしら?ちょっと鈍いところがかわいくて。なんだかんだいって優しくて。
そのままの性格でいてもいい気がするのにね、あの子には『常に笑わないといけない』っていう強迫観念が染み付いていて、自分らしくいられないのよ。…ちゃんと笑っている時だってあるのに、何でかしら」

舞衣の顔が、暗闇に浮かぶ。
初めてあったときの涙、初任務の時の心配そうな表情と笑顔、最近見かけた無表情…。
「…オレは」
ピンポーン!!
…これから答えようとしたときに、空気を読まずにチャイム音が鳴り響く。
それに少しいらだちながら玄関に向かうと、そこには話題の中心人物がいた。

「…舞衣」
「え?舞衣?」

ひょこりとテンテンが後ろから出てきて、舞衣の顔が少し凍った気がした。

****

どうしてここにテンテンが、と、少し怖気づいてしまったけれど、今のあたしに「逃げる」という選択肢はない。何せ、緊急事態なのだから。
とにかく落ち着いて、要点をまとめて、簡潔に、冷静にと、ここに来るまでずっと考えていたセリフを喋る。

「リーが病院を抜け出したらしいの」
「!…リーが?」「な、なにそれ?どういうこと!?」
「よくわからないわ。でも…どうやらリーは、綱手様にいろいろ言われたらしいわ。
簡潔に言うと…『忍をやめろ』」
「「!」」

二人の目が揺らぐ。
リーにとって忍をやめることはどんなことか、よくわかっているのはこの二人だから、なおさらだろう。

「…で、今からあたし…また探しに行くから。二人も見つけたら教えて。…じゃあ行くから」

…よし、用件は伝えた。
正直、テンテンと一緒にいるのは少し気が引けるから、早くこの場所を立ち去りたかった。
その欲望と衝動に従って、踵を返す。けれど、あたしの腕はすでに捕らわれていた。
「…なにか用?」
つかみ取られる理由はないはず、早く一人になりたい。…そんな気持ちがあたしの表情には表れていたと思う。
それでも、二人は動じなかった。

「…オレたちも行く。1人だと大変だろうしな。それにお前暗所恐怖症だろう?」
「もう外、暗くなり始めてるものねー」

…なんで、あれだけひどいことを言ったあたしに、この人たちは優しく笑いかけてくれるのだろう?
なぜか、ほんわりとしたむず痒い感覚を感じる。
少しだけ俯いてから「ありがとう」というと、二人は笑った。

****

「白眼!」
やはり木ノ葉は広すぎて、すべての範囲はオレにはまだ見えない。
それでもリーを徹底的に探したが、その姿は捕らえられそうになかった。
「リー、いた?」
「…森あたりだろう。あのあたりはオレの白眼では見えない」
「待って。森って里を取り囲んでるみたいにあるじゃない?
二手に分かれましょう、あたしはあっちに行くわ」
「…ネジ、舞衣のこと、頼んだわよ」
睨みつけるようにオレを見てから、テンテンは夕闇の向こうに消えていく。

…それを見届けてから、舞衣は言った。
「あたしたちも行こう」
暗所だからか、理由はほかのものなのかはわからない。
彼女の瞳は不安げに揺らいでいた。

****

ネジが予測した通り、リーは森の中にいた。
座り込んで、じっと土を見つめている。
「リー!」
その姿を見て舞衣が叫ぶと、彼はげんなりとした眼をこちらに向け、目を見開かせた。

「…!…舞衣、ネジ…」
「どうしたんだ?病院を抜け出したなんて…」
珍しくもネジが心配そうな声色で話すと、リーは悲しげに、自嘲したように笑った。
「…僕は、体術しか使えません」
「?」
今さらなんだと、舞衣は疑問符を浮かべながら、怪訝そうに首を傾げる。
そんな舞衣を見て、リーは「回りくどい言い方をしてすみません」と笑い、またうつむいた。

「僕は努力だけで立派な忍を目指してきました。
でも…今度ばかりはそれを信じられないんです…!」

声のかけようが、二人にはなかった。
そういった能力に関して優れた二人には何も言えない。
いや、何かを言う資格がなかったのだ。
それを悟ったリーは、心底申し分けなさそうな、しかし淡々とした口調で再び言葉を紡いだ。
「すみません…迷惑をかけました。もう少ししたら、帰ります」
「一人でいいのか?」
「大丈夫です。…では」
リーはトボトボと暗闇を一人歩きだし…やがて、暗闇に消えていく。

舞衣は、あんなリーを見たことはなかった。
どんな言葉を周りに投げかけられても、彼は動じることはなかった。
しかし今日のリーは、とてももろく、些細な風で折れてしまう木のような印象だった。
しかしいつも、自分だって辛いのに他人のことを気遣うリー、それだけは今日も変わらない。
それが、舞衣に複雑な感情を落としていく。

――こんなときくらい、自分たちを頼ってほしい…!

そう願った刹那、舞衣は違和感を覚えた。
…何故自分は、こんなに人のことを気遣う?
ネジたちと会うまで、そんなことは一度もなかった。
自分の命だけで精一杯、自分のことしか考える余裕がないはず、なのに、なぜ?
・・・いや、これはただの錯覚だ。
そうに違いない、自分は何も変わってなどいない。
舞衣はただ自分に、そう言い聞かせながら、静かにその眼を閉じた。

****

テンテンに伝心法で、先ほどまでの経緯を告げ、二人は森を抜け始めた。
夜の森はなんだか冷えきっていて、暗くて、怖くて…それでも星が光っていて、とても綺麗。
しばらく星を見ていた舞衣だが、ふと、一つの気配を感じて、そこを凝視する。舞衣の目線の先には、一匹の子犬がいた。
「野生ね。怖くないよ…おいで…?」
手招きをするが、来る気配はない。
仕方ない…と、舞衣は胸に手を当て、目を閉じる。美瑛に伝わる血継限界の一つ、伝心法を使い始めたのだ。

不安そうな声が、舞衣の耳にはっきりと聞こえる。
舞衣は犬に向かい…微笑した。
「…あたしはあなたの心が読めるの。不安なのよね、けど悪いことはしないわ?おいで?」
そのときの舞衣は、無邪気な、しかしまるで聖母のような笑みを浮かべていたように、ネジの瞳には映った。

「あっ…きた…!可愛いな…どこからきたの?…迷子?そっか…お母さんを探しているのね」
「ワン!」
「あ、あれじゃない?…やっぱり?じゃあお行き、このままだとあたし、犬攫いになっちゃうわ。うん、ばいばい」

そっと子犬を離すと、子犬は尻尾をふり、茂みに消えた。
笑顔を浮かべていつまでも手を振る彼女、それを見て、ネジはふと、彼女に疑問を感じ、それを発した。

「…舞衣、お前本当は…ただ強がっているだけじゃないのか?」
「…え?」

舞衣の顔が、みるみるうちに曇りだす。
しかしネジは、それに構わず、ただひたすら話を続けた。

「オレには、今まで見てきた舞衣はほとんど偽者にみえる。
演技をやめた舞衣もなにもかも。今のが、舞衣の本当の姿だと思う」

―――解るのだ。
偽物の笑顔は笑ったあとすぐ暗い顔に戻っていた。
だがいまは違う。あの犬が去った後も、変わらず笑みを浮かべ続けている。それは初任務の時に見た、あの星を眺める彼女と、同じようなきれいな笑み。
静かに、確信をつくように、舞衣にネジはまっすぐとした視線を向けた。

「何故自分を出すことにそこまで怯えるんだ?お前は笑えていただろう。わざわざ演技とやらで身を隠す必要は無いと思うんだが」
「……」
「つらいならば泣けばいいじゃないか、怒鳴りつけたくなる時だってあるだろう。笑いたいときに笑えばいい。何故無理をする必要があるんだ」
「…いわれたから」
「何?」
「言われたの。…同級生に何度も。お前は他の人と違う…お前は変だって…醜いって。
気にする必要なんて無かったのかな、気にしないほうが良かったのかな。でもね、つらかったの。兄さんのことだって大好きで、信じてて、でももうあんなことされるようになったら、もう何も信じられなくなって、でも…一人はもう、いやだった。
家に帰っても迎えてくれる人はいなくて、兄さんはもう笑いかけてくれなくて、寂しくて、寂しくて…それで学校に行っても笑えないから、みんなあたしを醜いって…。
だから嘘を吐くしかなかった。一人になんてなりたくなった。誰かにあたしを見てほしかった。嘘のあたしでもいいの、誰かにそばにいてほしかったの!…それが、いつしか…」

「心配されて、慰めの言葉をかけられるのは嫌いだったから、人の前では笑顔を作った。耐えられなくても、笑っていたら誰かが自然と寄ってきてくれて、話しかけてくれるだけで、偽りでも一人ぼっちじゃないって、その一瞬だけは思えた。
でもやっぱり虚しかった。結局のところ本当のあたしは一人ぼっちには変わりなくて、痛くて、苦しくて、泣きたくても泣けなくて、でも本当のあたしは醜いから、笑うことしかできなくて…それを繰り返していくうちに、もう、何が本当だったのかも、もう曖昧になっていったわ」

「・・・けどね、ネジたちと会ってから自分の本当の気持ちに気づいたの。
ネジは自分の言いたいことをはっきり言って、まわりから冷たいだの残念な性格だの生きてるだけで損してるような男だとか言われてもある意味素直でそのまんまだし」
「おい、ちょっと待て。誰が言ったんだそんなこと」
「聞いてきたからには最後まで話させてよ。…テンテンはあたしに自然体でいても悪いことは無いって言ってくるし、実際酷いことを言ってもあの子はまたあたしのそばに帰ってきてくれて。リーやガイ先生は隣を歩くだけで恥ずかしい滑降してるくせに、自分の生き方を誇らしく思っていて。
嘘を吐く自分が馬鹿らしくなるようになっていった。あたしもそのままの自分でいてもいい気がしたわ。もうそのままのじぶんがどれなのか、分からないけど。…そうね、見つけられる気がしたの。
でもそれが怖いのよ。何かが変わっていく、…今までを否定していく。それがすごくね、すごく怖い…」

変わる瞬間、人はそれに戸惑い抵抗したくなる。
知らない誰かが言っていた言葉、それは今の舞衣にぴったりと当てはまった。

「どうしたらいいのか…わからない…。抵抗したくないのにしてしまう…。何もわからない、どうしたらいいか、全くわからない!」

涙ながらに訴える舞衣を見て、ネジはついに彼女の肩を掴み、抱き寄せた。

「…ゆっくりでいいんだ。変わるのは確かに怖いかもしれない。だが逃げたら駄目だ。
つらいなら笑う必要なんてない。泣いてもいい。弱音だって吐いてもいいんだ。
だが、逃げたら何も変わらない」

――オレも、逃げていた。
変われると解っていたのに、それから逃げて、闇の中に閉じこもっていた。
だがナルトが救ってくれた。
そして今度はオレが、こいつを救いだす。
あの時助けることができなかった目の前にいる傷ついた鳥を、今度こそ。

彼は少女の流す涙を、久しぶりに見た。
今の彼には、何もできない。ただ、縋り泣く舞衣を、抱きしめることしか。

闇にいる心を救うには、誰かの支えが要るらしい。
自分は支えになれるだろうか?
その夢を叶えられるだろうか?
籠から、二人は、羽ばたけるのだろうか?

****

希望なんて叶うわけがない。

何度も苦しんだから言える言葉。

でもやっぱり今も少し、

変わらないものはないと、

信じてた。

****

愚者の慟哭
憎たらしいくらいの青空を、もう一度。

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