あとがき


「ネジ」を選択肢として選んだらこうなります。
そりゃあヤンデレンと向き合うことを放棄したらこうなって当然だわと思いつつ。
だって舞衣ちゃん、ネジのことしか頭に入ってないし、そりゃあレン兄さんも本気出すわ。かなりはしょったからそんなことまったく描写してないけど。

はい、タイトル「身代わりの少年」は別名、「舞衣とレンが心中するくらいなら俺が野郎と逝ってやんよ」エンドです。
最後に記憶がなくなってしまったのは、ネジがチャクラ流し込んで舞衣の記憶を消したから。
前に記憶喪失について調べていたら、人体のどこかに「記憶を消すツボ」があると聞いたので。ネジなら白眼で見えそうだなと。ツボと点穴一緒にしちゃらめぇ!ですねすみません。

そもそも舞衣とネジ当人が狂っちゃったという。
気持ち通じたはいいけれど、状況が状況。舞衣もまだ悩んでるっぽかったし、これじゃあもしかしたらまた遠くへ行くんじゃ…って思うネジと、逃げ場所だって理解してくれているネジ、いつか突き放しちゃうんじゃ…って疑う舞衣。
このエンディングで一番だめなところは、信頼すべき人を疑ってしまったことなんです。
気持ちだけじゃ足りないから身体もっていうのがなおさら駄目。プラトニック派の作者はそんなの認めません。年齢が許してくれるところまでもっと書きたかったですが、この小説で作者はエロは書けない事がやっと分かりました。きっとオール解禁したら書けると信じたい。

ネジの最期の望みどおりこれからの「障壁」となる記憶がすべて消えた舞衣は、多分これから先平和に平穏に、一般人として生きていくことになるでしょう。
でも何かきっかけがあるたびに彼女はネジの陰を見て「あなただれ?」と苦しむことになるだろうと。
そしてもし記憶を取り戻してしまった時、今度はネジの「生きろ」が枷となって後悔し続ける舞衣ちゃんは多分幸せになれない・・・はい、バッドエンド。

マルチバッドエンディングですよね、この小説。
「二羽の鳥が羽ばたいて」はネジと舞衣はネジ夢ですし当然幸せやっはー!で、レンも和解したしお兄ちゃんとして好きって言われたし、よーしこれからは陰でシスコンだー!ってなってますけど、なんだろう、個人的に後味悪いんですよね。
多分、一週目でたどり着けなかったからなんだろうなと。この小説あえての二週目ハッピーエンド形式とってるんで。
うーん、複雑。


ちなみにこのあと、この小説を17禁指定したもうひとつの展開があります。
さっきみたいなエロはないです。ただひたすらに暗くてグロくて不健全。
それではどうぞ。

(7/9)
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