静→→←臨(女体化注意)



 どうしてこうなったのかはわからない。
 今日は休日だしそろそろテストも近いか
 らシズちゃんの家で一緒に勉強をしよう
 と臨也が言い出してきた。あいつと勉強
 なんて俺はまっぴらごめんだから嫌だと
 言ったのに勝手に臨也は家に押しかけて
 きやがったので仕方なく本当に仕方なく
 家に上げた。だが、二人で同じ机で仲良
 く勉強…ってそんなわけなくて勉強そっ
 ちのけで喧嘩してしまった。成り行きは
 覚えていない。たしか、臨也がシズちゃ
 んってばこんな問題も解けないんだ、と
 笑いを堪えながら言ってきやがったのが
 はじまりだったと思う。そして、今の状
 況でわかるのは、あろうことか俺が臨也
 のことをベッドに押し倒しているという
 ことだ。…なんで俺こんなことしてんだ
 。艶のある長い黒髪が真っ白なベッドの
 上に広がっている。無駄に整っている端
 正な顔はいまは驚きという感情がすべて
 を占めていて赤い眸がぱちくりと瞬きす
 るのが可愛……っじゃねぇ、何考えてん
 だ俺!相手は臨也、しかも同じ女だぞ。
 あたふたと焦っている俺とは正反対に臨
 也は落ち着いた様子だった。そして、自
 分が仮にも、例えそんな気がなくても襲
 われそうな体制になっているのにも、臨
 也はニヤリと不敵な笑みをみせた。

 「俺を襲うつもりなの?シズちゃん」
 「っ馬鹿、違ェよっ、んなわけねえだろ
 !」

 ニタニタと気味の悪い笑みに変えた臨也
 も相変わらず綺麗だった。すっと俺が手
 首を押さえていない方の手が俺の顔に伸
 ばされた。細く白い指先が俺の眼鏡を奪
 っていった。臨也は奪った俺の眼鏡を自
 らにかけた。普段はかけることのない眼
 鏡をかけた臨也をみて、俺の心臓はドキ
 ッと鼓動した。なんだこれ。

 「あはは、シズちゃん真っ赤だよ?」
 「、うるせェ!黙れ!」
 「いやあ、それにしてもシズちゃんにこ
 んな趣味があったとはねぇ。知らなかっ
 たよ」
 「違ェっつってんだろ!殺すぞ」
 「もう怖いなぁ。君、一応女の子なんだ
 からさ、そんな言葉使っちゃ駄目でしょ
 」
 「手前も女だろうが。いい加減にしねぇ
 と無理矢理黙らせるぞ」
 「どうやって?」
 「ど、どうやってって…、」
 「…」
 「………殴って黙らせるに決まってんだ
 ろ」
 「ねえねえ、いまの微妙な間は何かな?
 シズちゃん」

 目の前のにやけ顔が妙に腹が立つ。そう
 だ。これは喧嘩の延長なんだ。コイツが
 嫌がることをしてやろう。臨也のかけて
 いる俺の眼鏡を荒々しく取り払い机の上
 に壊れないように置くと不思議そうな顔
 の臨也を見下ろす。

 「…?どうしたの、シズちゃ…、っ!」

 片手で臨也の両手首を頭上に縫い付ける
 て顎を指で固定して、無造作に臨也の唇
 にキスをした。

 「ん…っ!」

 唇を離して、自らの唇をぺろりと舐める
 。そして、臨也の表情をうかがう。さぞ
 かし、嫌そうに顔を歪めているだろう、
 そう思っていた。しかし。

 「い、ざや…?」
 「…〜っ、シズちゃんのばか…っ」

 臨也は頬を真っ赤に染め上げていて、俺
 から顔をそらした。俺はわけがわからな
 くて、口をぱくぱくと動かしていた。こ
 れはどういうことなんだろうか。俺が想
 像していたのは、俺に死ねだなんだと罵
 倒を浴びせさせながら蹴りくらいはいれ
 てくるだろうと構えていたのだが、まっ
 たくの予想外だ。この反応。もしかして
 。






つまりはそういうことです
 (どうすんだコレ)











 口調と名前はそのままが好きです。







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