風邪っぴき(多々良)




「こほっ……うぁ、つらぃ……」
「随分派手に風邪ひいたねー。うわっ38度5分」
「人事みたいに言いますね………ずびっ」
「まぁ実際人事だし」
「薄情者!……げほっごほっ!」
「ほら大声で喋るから。今日くらい大人しくしてなさい」
「…………ふぁい(ずびずび)」
「……じゃぁ、俺すぐそこのコンビニいってくるから。すぐ戻るけどなにかあったら端末で知らせてよ。あ、キングや草薙さんにかけても俺より遠くにいるから意味ないからね。伏見君達は学校だし」
「(こくこく)」

ぱたん

「(………皆出かけちゃったのか)」

「(……なんか、部屋が広い気がする)」

「(……………さびしい)」













がちゃ

「名前ただいまー。遅くなってごめ……あれ、なんかさっきより大分弱ってない?」
「……多々良さんの嘘つき……!」
「どうしたのそんな死にそうな声出して」
「けほっ……学校早く終わったって、八田達早く帰ってきました……」
「あー……」
「あいつら煩い…頭ガンガンする……特に伏見は許さん……!」
「なにがあったか大体予想つくけどね。そんな体で興奮すると悪化するよ」
「だって…むぐっ」
「二人は治ってから怒れば良いじゃん。ほら、プリンくらいなら食べれるでしょ?薬飲む前になんかお腹にいれよう」
「(むぐむぐ)………ふぁい」
「ほら、あーん」
「……(ぱくっ)」
「(ひょい)」
「………(ぱくっ)」
「(なにこれ面白い)」
「……多々良さん、自分で食べれます」
「えぇー…ヒナの餌やりみたいで楽しいのに」
「ヒナ扱いですか!……っけほっ」
「ほら、大声ださないでさっさと食べる(ひょい)」
「……なんか釈然としません」
「悔しかったら早く治しな」
「うぅ……(もぐもぐ)」
「ん、全部食べれたね、良い子。じゃあ薬飲んでおくんだよ」
「え、多々良さんまたどこか行くんですか?」
「行かないよ?でも食器下げなきゃ」
「……そう、ですね……」
「………名前、寂しい?」
「そ!そんなんじゃないでっげほっごほごほっ」
「風邪っぴきが意地張らないの。ほら、ここにいてあげるから薬飲んで寝な」
「べ、別に大丈夫です……(ごっくん)」
「相当意地張るねー。じゃぁ良いよ、俺下にいるから端末で呼んで」
「……分かりました」
「……そんな目するくらいなら意地張らないの」
「張ってません(ぷいっ)」
「はは、名前って風邪引くと伏見君みたいになるんだねぇ」
「!?!(ガーン)」
「ほら、もう寝なさい。早く治して名前の元気な顔見せてよ(なでなで)」
「子供扱いしないでください……(手、気持ちいい…)」
「子供扱いなんてしてないよ。名前扱い」
「なんですか、それ」
「そのまんまの意味だよ」
「………(うとうと)」
「…………おやすみ、名前」









<おまけ>


「治りましたー!」
「良かったねー」
「ところで多々良さんは伝染ったりしてないんですか」
「うん、全く。超元気」
「(体力お化け)」
「今なんか失礼な事考えなかった?」
「いえ別に(ぷいっ)」
「………(嘘下手だなぁ…)」













いつも通りの長々会話文ですすみませんでした;; でも多々良さんってナチュラルにあーんしてくれそうなので淡々と看病してくのが想像出来て書き易かったです。
志帆さんリクエストありがとうございました!




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