ギブソン(草薙)




「いーずーもー」
「……なんや」
「なに怒ってるの」
「別になんも怒ってへんよ」
「嘘!すごい怒ってる!ツノ見えてるよ?」
「気のせいやあらへん?意味も無く怒っとるほど暇でもないし」
「……(閉店してるしどう見ても帰る直前に見えるけど)」
「で、仕事返りにわざわざ来るとかなんの用なん?」
「あ、そうそう!あのね、この前すっごいお洒落な雑貨屋さん見つけたの。絶対出雲気に入ると思うから明日行こうよ」
「ふーん………遠慮しとくわ」
「えっなんで?!定休日でしょ?!」
「たとえ定休日でもやることはぎょーさんあんの」
「じゃぁ時間ができたらで良いから」
「できひん可能性が高いから却下」
「えええええ(泣)」
「一人が嫌やったら別の子に頼めば良いやん」
「うぅ……そうだけど、さぁ……(出雲と行きたいのわかんないかなぁ…)」
「最近入った新人の子とか、仲えぇんやろ。丁度ええやん。いっといで」
「最近……?あぁ、高橋くん?」
「……せや」
「確かに仲良いけど、そういうのはな〜……」
「でも二人でランチするくらいには仲えぇんやろ」
「まぁそうだけど………ねぇ出雲」
「なんや」
「もしかして妬いてくれてたり」
「せぇへんから」
「………」
「せぇへんから」
「(二回言うのは大方図星の証拠なんだよねぇ)」
「なんやニヤニヤして」
「うぅんなんでもないよ。………ねぇ出雲」
「ん?」
「私、雑貨屋さんも確かに行きたいけど、出雲と出かけたいの」
「……」
「確かに高橋くんは可愛い後輩だけど、一緒に行くのは出雲じゃないとイヤだな」
「……」
「……でも忙しいならしょうがないね。また今度誘うね」
「……ちょっと待ち」
「?」
「3時くらいから空けとき。それまでには終わるさかい」
「っ……うん!待ってるね!」
「……もうええやろ、そろそろ帰るで。ずっと下で騒いどったら尊が寝れへんし」
「はーい(タタタ)」
「(バタン カチャ)……はぁ」
「溜め息は幸せが逃げるよ?」
「誰のせいや」
「やっぱり怒ってたんじゃん」
「!」
「……ごめんなさい。私が考えなしだったよね」
「え?」
「私だって出雲が女の人と二人っきりだったらイヤだもん。次から気をつけるね」
「……分かればええよ」
「うん」
「………」
「…………そ、それにしても出雲がヤキモチとかレアだよね、ちょっと嬉し(ゴチッ)いたぁっ!」
「あんま調子に乗んな。怒るで」
「は、はーい……(ぷるぷる)」
「……明日」
「はい?」
「明日、晩メシは俺とな」
「……ふふ、はーいっ」
「ハイは短く」
「はいっ!」




「っていうかなんで出雲は高橋くんの事知ってたの?」
「………企業秘密や」













遅くなってしまって大変もうしわけありません;; 高橋は日本で5番目くらいに多い苗字らしいので当たり障りがないかなと思い選んだので特に深い意味はありません。
えりさん、リクエストありがとうございました!




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