Birds of a feather flock together
実家に挨拶
「右のと左の……名前はどっちがええと思う？」
「私は右かな」
「じゃぁ右のにしとこか」
「やっと買い物終わったー………手土産くらいで出雲悩みすぎ」
「悩むわ。家に上がり込んで娘さんください言うんやで？些細な事でもできる限り好印象の方がええやろ」
「未だに家事全般出雲に敵わないという悪印象の中息子さんをくださいと言った私の前で言うことじゃないと思う」
「悪い」
「……出雲なら大丈夫だよ。それに実家来るの初めてじゃないんだし、もう少し気楽にいこうよ」
「せやかてお母さんと会うの数年ぶりやし、お父さんとは初めて会うんやで。心配しぃひん方が無理ってもんで……」
「うーん……そんな心配する事無いと思うけどな〜…って聞いてないし」
「あぁもぅどないしよ……」
「（意外なところでメンタル弱いんだなぁ……可愛い）」
「………ダメや不安になってきた。やっぱ別のにしよ」
「えええまた選び直し？！」
「や、酒にしよか思うてな。仕事の話と絡めやすそうやし」
「あー……（そこまで考えるのかぁ…）」
「でも好みのやないと意味ないしな。名前からご両親の好きな酒訊いといてくれへん？」
「うん。そうした方が絶対良いよ。……あ、お母さんからメール来てた」
「なんて？」
「出雲くんは関西ダシの方が良いか教えてくれって。あとお父さんが、日本酒と洋酒どっちが好きか訊いてほしいって言ってる」
「………」
「心配する所がおんなじだね。気が合いそうで良かったじゃん」
「……せやな」
「ちなみにどっち？」
「………“そちらの好きなものでええです”って書いといて」
「それそっくりそのまま帰ってくると思うよ（ぽちぽち）」
「？！」