幸せ家族計画

結婚式後の夜



「今日はお疲れ様でした」
「あぁ……本当に疲れた」
「式の後凄く絡まれてましたもんね。でも意外でした。ししょ…バイヴカーさんが式を挙げようって言うなんて」
「まぁ、な…(籍だけだ済ませようとしたらネヴァンやカロン達にシメられたなんて言えないな…)」
「でも」
「?」
「恥ずかしかったけど……嬉しかったです」
「……そうか」
「あと、少し実感が湧きました」
「確かにな。普段とあまり変わらないし」
「ええ」
「……」
「………」
「……(この場合なにを話せば良いんだろうか)」
「……せ、折角ですし皆さんがくれたカード見ましょうか」
「そうだな」
「あれ?」
「どうかしたか?」
「いえ、来てなかった筈のガンスロットさんからお祝いのカードとご祝儀が……」
「本当だ。いつの間に……彼とは仲が良かったのかい?」
「いえ、ガンスロットさんは騎士ですし関わり自体なかったです。祝って貰えるのは嬉しいですがどうしたのでしょうか……」
「そういえば、彼はエルフと人間のハーフだったな」
「あっ」
「……言っておくが、名前が禁忌とやらを気にすることはないよ。婚姻が禁忌になる際たる理由は宗教的概念を覗けば大体が子孫の異常だが、そんな問題が全くないことは彼を見れば分かるだろう」
「はい」
「それに、エルフとヒューマンの婚姻の例は他にもある。彼の場合片方が王族だったから色々言われたんだろう」
「なるほど」
「だから、そんな事は考えなくていいんだよ。皆笑顔で祝ってくれただろう。祝われた本人がそんな暗い顔をしてどうする」
「……そうですね」
「(よし、笑った)」
「こっちのカードはメタトロンさんからですね………あっ(かぁぁ)」
「どうした?」
「み、見ない方がいいです」
「そう言われると気になるな。それは俺宛でもあるんだろ?見せてくれないか」
「う、うぅ……」
「名前」
「……どうぞ」
「ありがとう。………………ん?」
「………」
「(『赤ちゃんは私が取り上げてあげるから安心して産んでね』って……)」
「……(かぁぁ)」
「…………そういうのは、もっとゆっくり考えようか」
「はい………」













ガンスさんからご祝儀貰う下りが書きたかった。




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