「安田ぁ」

「んぁ?」

「私ね、将来…"亭主関白"になる」














ステルンベルギア






「…は?」





目の前に座る安田は、これでもかっ!というくらい、目を限りなく円形に近付けて私を見た。



「え、ちょっとよく話が見えないんだけど…」



「だから、将来結婚したら、私が亭主関白になるの」



「『私が』?ていうか、誰と?」



「知らないよそんな先のこと」



「何だよそれ。つか何の話なのこれ?みょうじは亭主になんの?」



「ならないよ何でそうなんの」



「意味わからんんんん!今俺凄いみょうじと意思すれ違ってる!」



私の考えが伝わらなくて、あーだこーだ言葉を選びながら話してみる。安田はなんだかんだちゃんと聞いてくれたし一緒に考えてくれた。ここらへんが安田のいいところだ。結構いいやつ。女子の人気はドン底だけど。








「…あのさぁ、それ『かかあ天下』じゃねーの?」



「そうなの?」



「改めて思ったけどお前、頭軽いな」







「何を今更」



「藤だまれ!私が言ったみたいになってる!安田も最後は余計だクソォォォ」





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ヒロインは将来夫を尻に敷きたいそうです。