輝くブルーは独占欲を垂れ流す
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※タクト女体化


唐突にスガタが差し出してきた手に握られている物を見て、タクトは開いた口が塞がらなかった。

「これ、タクトに僕からのプレゼント」

そう言って首にかけられたネックレスの先に輝くその宝石は酷く高貴な光を放っていて、こんなに綺麗なものを見たのは初めてだと目を見張る。
けれどもタクトはすぐに思い返した。これはひょっとして物凄く値が張る物なのではないかと。

「スガタ?これ、なんて宝石」

それを確かめるために遠回しに聞いてみる。

「ん?あぁ、それは三大貴石の一つであるサファイアという石だけど」

と、大変なことを言い出した。

「え、それ、駄目だって!だって、サファイアなんてすっごい高いし……!僕受け取れないよ!」

慌てて首から外そうとしたのだが、それをやんわりと妨げるスガタ。

「受け取ってよタクト。青いネックレスは君に付けて貰わないとその意味を成さないんだから。」

その言葉に疑問を覚える。タクトが付けなければ意味ない、とは一体どういう意味なのだろうか。それに、とタクトは思うのだ。

「でも、青はスガタの髪の色と一緒だし、スガタの方がきっと僕より似合うよ?」

おずおずと意見すれば彼は驚いたようで瞳を大きく見開き、それからふっ、と微笑む。

「まさか。まず僕にネックレスなんて似合わないし、それに僕が君に付けて欲しいんだよ。」

そう言って抱きしめてくる彼の腕は見た目に反して逞しく、性別の違いを感じさせられた。
そんな事を考えていると、耳元に囁きを流し込まれる。

「ね、タクト。君が僕の色の物を身に付けているなんて、君が僕のものって感じがするじゃないか。」

そしてその言葉に頬が赤くなる感覚。

「ごめんね、僕はどうやら思ったよりも独占欲が強いらしいんだ。」

そう言った彼の瞳もサファイアと同じく美しく輝いていて。

「……仕方ないから僕が貰ってあげるよ。」

なんだか自分でも彼の色を身に付ける事が喜びに変わっていたのだった。





輝くブルーは独占欲を垂れ流す




題名が全部色関係になってて、しかも色に全く関係ない枕詞が付いてるのは仕様です。
それにしてもstdrとDRRRは、何か色のイメージが強いですよね。
黄色と赤がヒロインでタチが青とかね、ただの俺得情報である。





110203



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