行きすぎた愛情
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ただ君が好きで
君が忘れられなくて
だからパソコンをまた開いて
チャットルームに君を見つけて
幸せで、嬉しくて
「好きだ」なんて伝えられないけど
ただ君と繋がっていたくて
「親友」という言葉を何よりも大切にしていた。
久しぶりに出会った君は一段と可愛いくなっていて
でも今までとは違う何かを感じて
それがまた君を綺麗にさせていた。
また君のとなりを歩けると思うと幸せが溢れ出して
会えなかった分を必死に埋め合わせた。
君が居たら僕はもう何も要らないと感じるほどに。

だけど、だからまた君を失うのが怖くなって
言葉という檻に閉じ込めた。
僕が君しか必要としないように
君にも僕だけを欲してほしかったから。
僕は僕の全てをかけて君を愛すよ。
君にこの気持ちを分かって欲しいから。
束縛して束縛して束縛して
「好き」と「愛してる」を繰り返す。
抱き締めて閉じ込めてキスをして
「居なくならないで」と囁いて
開かれない瞼にまたキスを落とす。
君の瞳は何色だったかな
もう随分と見ていないから解らないや。
頬に舌を沿わせばふるりと揺れる睫毛。
頬がしょっぱいのは君の涙のせい。
止まることを忘れたように流れ続けるそれはキラキラと輝いて
君は誰のために涙を流しているのかな。
僕のためなら良いのに、なんて言うつもりは無いけれど
「みかど、みかど」と繰り返すものだから期待してしまう。
「なぁに正臣、どうしたの」と問いかけたら
「すき、だいすき、あいしてる」と呟く君。
「僕もだよ」と返せばいつの間にか眠りについた君の髪にキスを落として手を握る。
「壊しちゃったんだね君を」
部屋に響いたその声はやがて壁に吸い込まれる。
願うことならもう一度君の笑顔が見たい。
だけど僕はわかっているんだ、
それが我が侭だと言うことを・・・
















行きすぎた愛情

(ごめんね君を狂わせた)(でもやっと僕だけを見てくれるようになったんだね)




最近酷い帝人様が好きすぎます・・・!










100605



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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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