「正臣・・・」
「ひぁっ!・・・って、帝人かぁ、」
ビックリするだろー?、と口を尖らせてブツブツ呟いている正臣の髪の毛をクルリと撫でればキュルンとした瞳が帝人を捉えた。
「んー、どうした帝人?」
サラサラの髪を余すとこなく鋤いていけば、少し目を細めて気持ち良さそうな顔をする。
「ふふふ、本当正臣って猫みたいだね」
「はふ・・・だって気持ち良いしさー」
少し力を抜いて立っている正臣を引き寄せて思いっきり抱き締める。身長的に帝人が抱き着いているように見えるのはもう諦めた。
「って、何抱き締めてんだよ、ここ学こ・・・」
力を込めて離れようとする正臣を視線で律し、頭を撫でる。
「だって、正臣抱き心地良いし。」
「・・・それどういう意味だ?」
訝しげな視線をくぐり抜け、額に口付ける。
周りがざわめくのなんか気にしない。
「正臣が好きって事だよ。」
耳元で囁けば、ボッと赤くなってアワアワしてそれから、それから、
「なら、良い・・・」
ギュッと抱き返してきた腕が少し嬉しくて、観衆に得意気な視線をくれてやった。
僕のもの!
(だから正臣は諦めてね?まぁ、たとえ諦めなくても)(誰にも譲る気はないから)
久々に甘々書いたらバーンってなりましたw
甘々って、良いですよね・・・!