「しーずおさんっ」
トテトテという効果音が付きそうな感じで駆けてきたのは紀田正臣。走ってきた勢いのまま静雄に正面からギューッと抱きついた。
途端騒がしくなる街。普段静雄と臨也の喧嘩では顔すら向けない通行人が一斉に振り向いきざわめいた。
あの少年、静雄に抱きついたぞ!?なんと命知らずな・・・きっとすぐに殴られる。
そんな想像を胸に秘めながら。
しかしその想像は二秒で裏切られることになる。
「うおっ!?どうした?」
あろうことか、喧嘩人形と呼ばれるその男は抱き着いてきた少年の頭に手を乗せわしゃわしゃとその茶色に染まった美しい髪をかき回したのだ。
「ふふふ・・・静雄さん見つけたんで来ちゃいました」
そういって更に強く抱きつく少年。
それを受け入れる男。
異様な光景に周囲は圧倒される。
その間に二人は満足したのか手と手を取り合い歩き出す二人。
周囲が我に帰ったときには既に米粒ほどになった二人の後ろ姿が見えたらしい。
穏やかなる非日常
(えぇ、ちょ、何あの可愛い二人!)(正臣くんとシズちゃんがつるむと可愛さ倍増!!)
最後のは臨也・・・いえ、私の心の叫びでござんす( ´Д`)ハァハァ
静正はただの百合←
静正もっと増えろ!いや増えて下さい!←切実
100409