いくら探せども君は
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※もしダラーズが普通の組織だったら(弱パロ)
※時間軸は三巻以降です。ネタバレ注意



僕はパソコンに電源を入れた。
機械音が鳴り、独特のあの音とともにディスプレイが光る。

即座にダラーズのサイトへ行き、報告掲示板をチェック。

ハァ、と溜め息を吐いてメール機能を呼び出した。


正臣が突然消えてから早三月。今日も正臣からの連絡は無し。
仕方ないからダラーズを使って正臣を探しては居るが、なかなか見つからない。
正臣は僕が入り浸っているあのチャットルームにたまに顔を出すが、僕に直接話しかけてはくれない。また、正臣のパソコンを逆探知してみたが、新宿辺りで探知不能になってしまった。これはあの情報屋が怪しい、と臨也さんの周辺も洗ってみたが特に新しい情報は出てこない。まぁ彼は情報屋なので、自分の情報もきちんと管理しているのだろう。
ハァ、と本日二度目となる溜め息を吐くと、今正臣が居たらすかさず
「帝人ー、そんなに溜め息吐くと幸せが逃げるぞー」
などと言っているだろう。
しかし、実際今そんな風につっこんでくれる親友の姿はない。その事実が何より寂しかった。

あぁ、なんだ。
僕は正臣に
依存
しているのか。

何ともまぁ、馬鹿馬鹿しいことに気づいてしまった。。
僕は正臣が何も言わずに消えてしまったことよりも、僕のとなりに居ないことの方が腹立たしい、なんて。
この感情は何だろう。恋、とか言うものなのだろうか。いや、それにしてはドロドロし過ぎている気がする。
そこまで考えて何だかイライラしてきた。
よし、何としても正臣を見つけ出そう。
そうして………



いくら探せども君は

(閉じ込めてしまおうか、それとも)(いっそこの手で)



むしゃくしゃしてやった。後悔は常にしています。
ヤンデレ帝人→正臣っていうのも良いかな、と。
正臣もきっと帝人が好きなので、両思いですね。

100326



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