※正誕リクエストの何枚も上手なあなたの続編です。→
※引き続き正臣が女装してます。苦手な方は逃げてぇぇぇぇ!
「このまま帰るのも勿体ないからデートいく?」
「え、でも、学校・・・」
「良いの。それに正臣だって休んでるじゃない。」
「うぅー・・・」
それを言われては抵抗出来ないと黙ってしまった正臣の手を取る。
「じゃあ、行こうか。」
グイッと引かれて雪崩れ込む正臣。それと同時にキャピキャピとした女子大生の声が廊下に響いた。
「あぁーっ、帝人くんだぁぁ!」
「げっ・・・」
思いっきり眉根にシワを寄せた帝人に気付く正臣。珍しい。こいつがこんな表情するなんて。と目を見開く。と、一人の少女がそれに気がついたらしい。
「あら?帝人くんの隣に見たことない女の子!」
「えぇっ!うそうそ!」
騒ぎ出した彼女らにうんざりしている帝人。彼女らはいつしか帝人が溢したファンクラブの一員だった。
「み、帝人、どうす・・・」
バレないかと心配なのだろう。上目遣いで助けを求めてくる正臣を落ち着かせるために頭を優しく撫でる。と、
「もしかして、彼女!?」
その様子を目に止めた少女が泣きそうな声を上げた。すると
「うそーっ!」
「やだぁっ!」
などと言う悲しみを表す声が相次ぐ。
「嘘だよね、帝人くん!」
中でもリーダー核のような子が何かを祈るような目で帝人を見つめると、ニヤッと笑った帝人は正臣の肩をグイッと近づけ口を開いた。
「もう付き合って四年目になるかなぁ。同棲もしてるし結婚するかもね」
「み、帝人っ!?」
その言葉に一番驚いたのは正臣である。大きな瞳をさらに大きく見開いて顔を赤くしてきる彼を見ると何だか虐めたくなってくる。
「なんなら、証拠見せようか?」
未だに疑わしい目付きである少女らに向かって一言。頭と腰に手を回して上を向かせると目を閉じ正臣のそれへと顔を近づける。
そして触れるか触れないかの距離になったとき、わぁっと泣き出してしまった女の子を引きずって彼女達は逃げていってしまった。
「残念。正臣とのちゅう、見せつけたかったのに。」
心底残念そうにいう帝人と裏腹に心臓を押さえて脱力してしまった正臣。
「はぁっ・・・バレなくて良かったぁ・・・」
左胸に手を当てながらほっと息をつく正臣と同じ高さになるように帝人はしゃがみ、再び正臣の髪を撫でた。
「こ、こんなことで誤魔化されないんだからな!」
むぅっと頬を膨らませながら、しかし明らかに落ちついたような表情を浮かべる彼。
「よしよし、よく頑張ったね。」
にっこりと頭を撫でながら再度ゆっくりと顔を近づける。そして、
「ご褒美。」
ちゅ、と何かが額に触れた感覚に正臣はズササササ、と後退りしてしまった。
「あ、うあ、み、な、なに、て、え?」
軽い混乱状態に陥っているらしい。何かを言おうとしているのに頭の中を整理できていない。
帝人は立ち上がるとそんな状態の正臣の手首を引っ張り立たせるとそのまま指を絡めて手を繋ぐ。俗に言う恋人繋ぎ、という奴だ。
「ほら、デート行くんでしょ?」
「えっ、あ、うん・・・」
何の違和感もなく繋がれた手に疑問を持つことも、持たせることもなくそのまま颯爽と歩き出す帝人。
正臣がその違和感に気が付くまで、あと、185秒。
そんな彼を宥めるまであと189秒。
その手にお揃いのリングが光るまで、あと・・・・・・
そんな貴方がやっぱり好き
(一緒に婚約指輪買いに行こうか。)(そして、いつか外国へ行こう。)
あるぇ?
世界観が変わっちゃってるぞ・・・
あ、あれです。正臣は二人っきりなら何でも出来るし慣れてるけど、人前でいちゃつこうとすると極度に恥ずかしがる、という裏設定で(ry
拍手でリクエストしてくださった方、ありがとうございました!
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