だけど、もうだめ
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※途中までビッチ正臣


「建前だけの感情論ですべてを量ろうだなんて思わないで下さい。」

迷惑ですから。そう言って笑う。

「でも、たまには楽しい事も必要だと思うんです。俺だって気が済むまで・・・」

「で、その相手が俺、と。」

「貴方以外に誰が居るんですか。」

至極当然だという顔をしている彼に臨也は思わず苦笑した。

「本当、現金だよね、君は。俺が誘っても乗らないくせに、自分が欲しくなったら誘う、なんてさ。まあ、誘っても乗らないのはただの照れ隠しだろうけどね。」

「うるさい、ですよ・・・で、やるんですか、やらないんですか。」

にじり、と詰め寄ってきた正臣が既に自分のネクタイに手をかけている。普段のパーカーは洗濯中らしく、珍しく来良の制服にしっかり身を包んでいる。そんな彼が自分に詰め寄っているという日常倒錯にクラリと目眩。

「君が望むのなら、ね?」

自分でもはっきりと分かるくらい擦れた声でそう返せばにやり、と口元を歪ませた彼が動いた。
ぼう、と普段ならあり得ないその情景を見つめる。
ズボンのボタンを口で外し、続いてチャックを薄い唇ではさみ、ジジー、と下げる。
そうして現れた自身は少し反応を示しており、口を寄せていた正臣の頬にペチンとあたる。

「・・・元気ですね。」

イヤそうな声で、しかし顔は綻ばせながら発されたそのギャップにゾクリ、とする。

「君が珍しい事するからね。」

「そうですか。」

もっともらしい理由をつけて髪の毛をゆっくり梳いてやれば目を細めながら口にソレを含んだ。

「ん・・・ふ・・・」

ぴちゃ、ぴちゃ、といやらしい音が部屋に流れる。
始めはゆっくりと上下に舐めて、それから少し慣れて来た頃に先端を唇で挟むように銜えてそのまま顔ごと上下に動かす。
既に臨戦状態になったソレは先端から先走りを垂れ流しているらしく、じゅる、と吸い上げては眉根をしかめるその顔が愛おしい。

「くっ・・・正臣くん、出すよ・・・」

いつの間にか限界まで上り詰めさせられていたらしいソレにはもう余裕など無くて。

「んん、ん、んんんっ・・・」

髪の毛を鷲掴んで思いっきり腰を振ってやれば苦しそうに呻く。
何度か奥まで打ち込んでよく締まる喉の奥に達したときそのまま欲望を吐き出してやった。

「ん・・・っん」

何度かに分けて嚥下された白濁液。それでも飲みきれなかったらしい白が口の端しから垂れた。
それを指で掬い取って指ごと口の中に入れれば絡み付いてくる舌。
まるでモノを舐めているかのようにチュパチュパと必死に舐める彼が可愛くて思わず悪戯したくなった。

「正臣くん。」

「あ・・・」

チュプン、と口から指を引き抜けば銀色の糸が二人の間をひく。

「俺さ、正臣がどうなっちゃうのか見たいな。」

「へ・・・?」

「ほら、俺の上で乱れてくれるんでしょ?」

腕を引いて身体の上に乗り上げさせて。
耳元に唇を近づけて。

「どこまでもイかせてあげる。」

「へ、たい・・・」

突如赤く染められた頬に軽く口づけて。

「あれ、さっきまでの積極的な態度はどこまでいったのかな」

「っ、覚悟して下さい」

自分の服を崩していく姿を視界に捉えながらやはり臨也は笑う。



(これだから正臣くんは飽きないな。)


(とりあえず最後まで見届けてみよう。)











だけど、もうだめ

(やっぱり可愛すぎだよ、この生き物!)(急に恥じらいはじめるなんて!)






あれ・・・途中までビッチだったのに純情に変わってる・・・?
おかしいな・・・あれか。途中で会長みたのが良くなかったのか。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、「え?あぁ、そう。」の派生小説です。ミク可愛いよミク。

もっと色っぽい感じの曲のはずなのに何故だかほのぼのしちゃってます。おかしいな・・・
今回は初のガチ裏に挑戦するつもりだったんですけど断念しました。
私の心がもう少し成長して羞恥心に勝てるようになったらガチ裏を書いていこうと思います。
それにしても我が家の攻め達の早漏疑惑は否めない。







100718



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