「っあ、・・・っん・・・」
ギュウ、とシーツを握る指は白く震えている。何時もの淡いピンクの肌はどこにやら、という感じだ。
「正臣くん、手。」
律動を続けながらも手を差し出せばふい、と顔を背けられる。
仕方がないのでシーツから無理矢理指を外しても直ぐに掴んでしまう。
「正臣くん、手。」
再度呼び掛ければそっぽを向いたままの正臣が口を開いた。
「い、や、っあ・・・です・・・んん」
「いっつもそうだよね。何で?」
「信頼してな、ですからっ・・・っあ!」
「酷いなぁ・・・」
ケラケラと笑った後、す、と真顔に戻って正臣の顎を捉える。
「俺は本当に正臣くんの事を愛してるんだけどなぁ」
「っ、あん、たが愛してるのは人間だろっ!」
「確かに否定はしないよ。だけど君への愛はそれを遥かに上回る。」
「信じられませんっ・・・」
「じゃあ、」
そう言ってにっこり笑うと律動をやめて彼は紡いだ。
「俺のケータイを全て解約しようか。それともパソコンを壊しても良いかな。波江を解雇してもいいし、君が望むなら情報屋なんてやめてあげる。」
「え、」
「だから、俺の愛を信頼してよ」
「っ・・・誰がっ・・・ぁあっ!」
臨也が唐突に律動を再開したことにより悲鳴のような喘ぎ声が漏れる。
ガツガツと良い所を突いてくる臨也に狂いそうになりながらも嬌声を漏らさぬように歯を食いしばれば口内に指を無理矢理突っ込まれてしまった。
駄々漏れになってしまっている自分の欲情しきった声に余計感じてしまう自分に驚く。そして臨也が最奥に到達した瞬間、
「あっあああああああああ!!」
呆気なく達してしまった。
痙攣する身体を治めるためにがむしゃらになりながら手を握れば、シーツとは違う柔らかく暖かい感覚。
「やっと繋いでくれた。」
嬉しそうに呟いた臨也に自分が掴んだものが彼の手だと言うことに気づく。はっとして振りほどこうとしても彼が力強く握りしめているため微動だにしない。
「ちょっと、離して下さい」
「いーや。だいたい正臣くんから繋いできたんだよ?」
「これはちょっとした事故です。」
「ふーん。まあ良いけどね。所で俺まだなんだけど。」
申告されてから体内で蠢くそれを思い出す。まだ固いそれは熱を持っていてそれだけで再びいやらしい気持ちになってしまう。
「おや?また元気になってきたよ?中に居る俺の息子に反応しちゃった?」
「黙れっああ!あっ、ひやぁっ!」
絶頂を迎えたばかりの敏感な身体に与えられたのは性急な律動。
自己の欲望を吐き出すだけの為に動く腰は相手への気遣いは一切見受けられない。
だからこそ、だろうか。野性的な理性を全く感じさせないその動きに正臣は飲み込まれていく。
「も、やらぁっ、むり、らからっ・・・あっ!」
ガクガク揺さぶられて朦朧としてきた意識を必死に掴みながら呂律の回らなくなった口で懸命に限界を訴えるものの、理性を持たない野獣の前ではそんなものは無意味なもので。
「あひ、やぁぁっ、ああっあああああ!」
予告なしに叩きつけられた欲望の熱さを感じながら正臣は意識を手放したのだった。
さぁ君の手を俺に預けて
(あーあ、寝ちゃったや正臣くん。しかめ手握ったままで。)(まぁいいや、俺も今日は喜びを噛み締めながら寝よう。)
「エッチの最中にいつもシーツとかを掴む正と、手をつなごうとする臨。臨を信じられない正と、伝わってほしい臨の攻防」というわけでしたが・・・
途中から完全にリク関係無い方向に突っ走りましたorz
しかも最後正臣気失っちゃってますからね。すいません。久々に裏書きながらフィーバーしました。
では真中様正誕リクエストご協力ありがとうございました!
100709