甘い甘い二人なんて結局は夢物語で
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※デレ正しか居ません。


公園の入口に見えた人影に正臣の頬は一気に緩む。

「はい、ケーキ買ってきたよ?」

「うわぁぁぁ、ありがとうございます!」
駆けよって抱き付けば、すこしふらっとしたが、優しく抱き締めてくれる。

「そんなに勢い良く抱き付かれたらケーキ落ちちゃうよ?」

「うー・・・それは困ります・・・ごめんなさい」

「でもほら、俺はちゃんとケーキ持ってるから、大丈夫さ」

しゅん、としてしまった正臣に慌てて言えば、そうですね、と明るい笑顔が戻り、臨也も幸せな気分になった。

「じゃあ、取り敢えずベンチに行こうか?」

正臣の手をひいて言えば、大人しく付いてくる正臣が可愛くて思わずニヤニヤ。だらしない顔を隠そうともせずに歩く。

そしてベンチへと到着すると、まず自分が座り、その上に正臣を横向き座らせた。

「臨也さ、恥ずかしいですよっ・・・!」

耳まで真っ赤に染めながら首にしがみついてくる正臣の額にキスをして、大丈夫、大丈夫、と根拠のない慰めをかける。

「ほら、ケーキ食べよう?」

ぱか、とケーキの入れ物を開ければ甘い匂いが広がって、正臣の目はケーキに釘付けになる。

「美味しそう・・・」

ぴろぴろと回りに貼ってあるフィルムを剥がして丁寧に折り畳み、フォークを取り出した。そしてやはり丁寧にケーキを切り分けると正臣の口許へと運んでやる。

「はい、あーん」

「あーーー、ん、美味しいです」

手を首に回したままの状態で、口だけ開けてパクンと飲み込まれるケーキ。モグモグと咀嚼してごっくん、と飲み込んだ。

「臨也さん・・・」

そしてあー、と口を開けながらケーキを待っている正臣は何と可愛いのだろうか。

「はいはい、どうぞ」

差し出せばまたパクン。うーん、美味しいなどと幸せそうに言いながらまたモグモグ。ニコニコと笑いながらそれを眺めていれば、正臣ははた、と動きを止め、すこし考える素振りをした後、口を開いた。

「臨也さんも食べたいですよね?」

だってこんなに美味しいんですもん。そう言って、笑う正臣。

(君の方が美味しそうだなんて言ったら怒られるかな)

そんなこと考えていると、突然正臣の顔が近づいてきた。クエスチョンマークを浮かべる臨也の唇を捉えるとそのまま舌を差し込む。

「ん、ふ・・・んむ、」

甘い声を漏らしながら必死に舌を絡める正臣を助けるように臨也もまた舌を絡める。すると、甘い味が口の中にフワリと広がるのを感じた。
だらだらとヨダレが服に垂れるのも構わずに絡めあった口をゆっくりと離れると、銀の糸が二人の間を繋いだ。

「はぁ、おいし、かったですか?」

顔を赤くしてとろんとした目で尋ねてくる正臣の頬を支えて。

「うん、美味しかったから、おかわり。」
むに、と今度は臨也から唇を合わせれば、正臣はにっこりと笑って瞳を閉じた。















甘い甘い二人なんて結局は夢物語で

(って夢を見たんだけど、どう?ケーキ全部俺が口移しで食べさせてあげるよ?)(・・・一人でやってろ)







臨也の夢の中の正臣は常にデレデレです





まめ子様、甘々甘々な二人ってこんな感じですかね?←
では、正誕リクエストへのご協力ありがとうございました!









100623



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