「ほい、えーっと・・・イチゴでいいんだよな?」
「うん、ありがとう。」
二人並んで木のベンチに座り込む。
夏の日差しを一身に浴びながら食べるアイスクリームはなんと美味しいのだろうか。
「ちべたいっ」
「そりゃアイスだからね。」
「でも美味しい」
ペロリと舐めるだけで甘みが口内に広がる。冷たさが舌から全身へと浸透していく感覚がたまらない。
「ねぇ正臣。一口頂戴?」
「ん?じゃあ俺も!」
パクンと帝人の持っているアイスをくわえると帝人が頭を優しく撫でてくるので、目を細めて受け入れると上で帝人がくすりと笑う。
「僕も貰って良い?」
「うん!ありがとな。はい。」
離れていった手と共に頭を上げ、バニラ味のアイスを帝人の前へ差し出した。
「ありがとう。」
そのまま帝人の頭が近寄って、ペロリ。
その時何かがゾワリと粟立つ。
一口含んで顔を上げると、そのまま口の回りを舐めた舌にまたぞわり。
「っ、」
「どうしたの?」
「え、あ、いや、何でもない!」
(なんだこれなんだこれなんだこれ!)
ドキドキと早鐘のように打ち始めた心臓を抑える。
(今、俺っ、帝人に・・・ドキドキした?)
(そんなまさか!)
(でもっ、)
心の葛藤の為に目を瞑っていた正臣は気付かなかった。
隣に居た幼馴染みが凄く黒い笑みを浮かべていたことに。
バカ、意識しすぎ
(でも俺は女の子が好きで・・・!)(そう女の子!よし、ナンパに行こう!)
久々に短いのを書きましたが・・・・
あれ、感覚がつかめな(ry
100717