14:戀の闇-完
「佐助、すまんが今日はこれを穿いていってくれ。母上に頼んで今日中にブリーフを買いに行ってもらうから」
な、ん、で、す、とッッ!!!!!!
「いやいやいや!!さすがに学校にブリーフはまずいって!!ほら、体育とかの着替えとかあるじゃない!?
恥以外の何ものでもなっっ……」
捲くし立てたオレ、言い切る前、超絶に哀しそうな顔をした幸村が、うるうるおめめでオレを見上げてる。
拷問。
「そう、させていただきます……」
完敗。
「うむ!!」
にこにこで頷いた幸村は、
「佐助大好きでござる!!」
飛びついてきたので。
オレはもう自分の中の野生を押さえきれず、そのまま
「幸村!!」
後ろのベッドに幸村を押し倒すと、何故か逆側、つまり後方へ吹っ飛ばされた。
言わずもがな、いつの間にか入ってきていた実父の仕業である。
くっ、またしても邪魔が入ったか。
御家騒動からその後、オレはカワイイカワイイ弟特性の純白パンツを穿いております。
隣のイロガキに、「Hey!!びょーきは治ったか?いっそ、『ヤリ○ンです』に書き換えたほうが妥当じゃねぇのか」と、御下品なことを言われましたが、そこは無視です。
ま、あいつはあいつで可哀想な奴だよ。
幸村に邪まな気持ちがあるのに、報われる可能性ゼロだからね。
なにせ幸村はずっとオレのそばにいるって言ったんだから。
さて、今日も学校で体育があるな……こそこそトイレで着替えるのめんどくさいけど、あの子と今よりももーっといろんなところが仲良しになる日まで。
お兄ちゃんは頑張ります。
―結―
リクエストして下さったKさま!!お待たせして申し訳ございませんでした!!意に添えたか怪しいですが楽しんで頂けたら嬉しいです!!
企画へのご参加ありがとうございました!!
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