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「んー……」
信用ならないらしい。
っても事実だしなぁ。やる気もないし。むしろ今オレがやりたいのは幸村であってね……
難しい顔して考え込む弟は、急にオレから離れて、タンスの引き出しを開けた。
そしてそこから取り出した物は。
「ぱんつ?」
何?
おもむろに取り出した自分のパンツにマジックで何か、書き書き。
「これを穿いていけ!!」
でーんっと差し出されたのは、『幸村の』と、でかでかと書かれた彼のパンツ。
「え、なん、」
「これで誰も手出しはできまい!!」
誇らしげに腕を組む幸村。え、これっていわゆる、所謂、いわゆる!!
独占欲ってやつですかッッ!!??
「これなら万が一そうなったときでも、相手方が怯むであろう。未然に防げる。
佐助のことは信用したいのだが、政宗殿が、あいつの手癖の悪さは相当なもんだぜ!!ありゃ病気だ。ちょっとやそっとのことじゃ治らねーよ!!と心配の念を口に…。
お前は軽視しているようだが、傍から見れば立派な病気だということであろう。政宗殿のほうがお前を見てきた年月が長い。俺よりもお前を理解している。
大丈夫だ佐助。俺も全力で力になるぞ!!一緒に病気、治そうな!!」
え?何よこの展開。
人を病気持ちみたいに。
安全な男ですよオレは。
「むぅ……」
不満げな声を上げて幸村は自分の字を睨む。
「これでは読みづらいな。
地が白のほうが目立つか………ブリーフ…」
え?
まさか、
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