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いや、まて。
確かにえろDVDは未知との遭遇だったかもしれないけど、なんでそれが佐助嫌い!!につながるんだ……?

むしろ政宗嫌い!!になるだろ。オレ関係ないし。


両手に絡まる政宗を勢い任せに投げ捨て、幸村のもとへ駆け寄る。


「ねぇ幸村。どうして嫌いなんて言うの?
わかりやすく教えてちょうだいな」


触ると怒られるので、枕に突っ伏して見えない顔を遠めに覗き込む。

ぐずぐず言ってなかなかこっちを向いてくれない幸村。

なんだかね、もう…オレが泣きそう……


しばらくの沈黙。
転がる政宗が鼻で笑う。
イラっとくるけどそこは耐える。


お返事はまだない。

段々。イラっとくるけどそこも耐える。


そして訪れた限界。生まれ持った性質として。

手が早いんですよ。


オレはもう幸村を無理矢理起こそうと肩に手を伸ばしたそのとき、


「佐助も、するんだろ?」


枕に押し付けていた顔を少しだけ傾けて。
かすかすの声でオレをまっすぐに見つめる。


「なにを?」

「でぃ、ディーぶぃディーみたいな、こと」






へ?



DVDみたいなことって……それは、いわゆる…、


「えっ、みたいなって……え、はい…します」


いやしないなんてそんな男だし…女だって、むしろ人間なら…もっと言えば生きてるなら

誰だってするでしょう?


「あのね、いやプレイ内容はどんなだったかしらないけど、つーか政宗の趣味だろうけど、その、みんなすることだよ。
幸村は、その、初めてそういうの観たからびっくりしちゃったよ、ね?」


まぁそのへんだらしない人間のオレが、人類皆兄弟みたいなこと言ったら、袋叩きにあいそうだけど。


「で、でも佐助はっ、いろんな女の人とあ、あんな、はだかで、はれんちなことしてるって」



破廉恥!?



「政宗殿が……」


 


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