かわいい後輩、面倒な先輩

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第一弾 遊作と男夢主

斎藤拓真 。
一学年上の先輩で、
面倒見が良く、
鈍感である。

カフェナギで何時ものように課題をこなす遊作の前には、何時ものように談笑をする斎藤。何時もと違うのは、その相手が見慣れぬ同校の女子生徒であること。
ホットドッグに舌鼓を打ち、会話の端々で話題を振ってくる。それに短く返答し、キーを叩く。普段よりも高い音を立ててエンターキーを押した。
舞い上がっているのか、何時もより饒舌で、オーバーリアクション。口元が汚れているのも気付かない。
「拓真さん。」
身を乗り出し、手を伸ばす。それに斎藤は、為すがままに口元を拭われる。手指に付いたケチャップをなめ取る。チラリと女子生徒を見遣れば、目を丸くしている。
「ん、わりぃ。付いてたか?」
事も無げな斎藤にも同じ顔をする。

すごくなかがいいんですね。

うわずった声で彼女が吐き出した言葉に、僅かに高揚する。
「ああ!何と言っても、かわいい後輩だからな。な?遊作!」
「拓真さんは面倒な先輩だからな。」
それに溜息を添えて腰を降ろす。

斎藤拓真。
一学年上の先輩で、
面倒見が良く、
鈍感である。


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