「………(ソワソワ)」
「…先程から随分と挙動不審の様ですが、どうかなさいましたか?」
「いや、何だか妙に視線を感じるんですよ。ていうか目茶苦茶見られてますよね私。は!?もしやカノッサ機関の奴らに見つかってしまったのか!?まさかこんな所まで私を追って来るとは…。ふっ…、だが甘いな…。私とてこの数年ただのうのうと生活していたわけではない。辛く苦しい修行の中で得た力は絶大…。聞いているのだろうカノッサのゴミクズ共。私は最強にして最凶の技を会得してしまったのだよ。貴様等もよく知っているであろうあの技。そう、エターナルフォースブリザードをあいたっ」
「長いし痛いし一緒にいるわたくしが恥ずかしいのでやめてくださいまし。殴りますよ?」
「もう殴ったじゃないですか。まだ殴るんですか?ボスはボスに殴られる私の頭が可哀相だとは思わないんですか?」
「別の意味でなら可哀相だと思っています」
「…それにしてもなんでこんなにガン見されてるんですかね。私になんかついてますか?」
「ついているも何もそんなに完成度の高いペンドラーの着ぐるみを着た人間がいたら誰でもガン見してしまいますよ。それ歩きづらくないんですか?」
「目茶苦茶歩きづらいっすよ。ボスのペースに合わせて歩けてるなんて奇跡以外の何物でも無い」
「なら着替えればいいじゃないですか。仕事に支障が出たらどうするんですか」
「何言ってるんですか!これはカノッサの奴らを欺く為の変装あいたっ」
「着替えなさい」
「ボスの鬼!悪魔!お前の弟あんぽんたん!!」
「こらアサオ待ちなさい!クダリはやれば出来る子です!ていうか走り方物凄く気持ち悪いですよ!まんま百足じゃないですか!」
「ボス!ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
「カノッサの事はもう忘れなさい!!」