上司と部下

※風神録時のお話
※主人公は大天狗


『文、ちょっと頼みがあるんだけどいいかしら?』

「なんですか?」

『なーんか山に侵入者がこんにちはしちゃったみたいなの』

「こんにちはですか?」

『そ、こんにちは。今椛に応戦してもらってるんだけど…』

「だけど…?」

『侵入者って博麗の巫女なのよねー。博麗の巫女が意味もなくこの山へやって来るとは思えなくて』

「はあ」

『そこで文の登場ってわけ。貴方あの人間と知り合いよね?きっと困っている筈だから相談に乗ってあげて来て欲しいのよ。そういうのは顔見知りの方がいいでしょ?』

「頼みってそれですか?」

『そそ。まあ頼みっていうか上司命令よね』

「…わかりました」

『あ、そうそう。ねえ文』

「はい?」

『無理はしなくて良いからね』

「うぇ!?」

『ごめんねー。でも貴方しかいないからさ…』

「ナナシさんが謝る事ではないですよ!」

『いやー、文はいい子だね』

「!?な、なな、何してるんですか!!?」

『え?頭撫でてるだけよ?』

「いや、その、そういう事ではなくて…!ああ、もう行ってきますっ!」

『ありゃ?行っちゃったよ。真っ赤な顔して、ホントに可愛い子だねー。おっと鼻血が…』