色違いA

〜ヒトモシの場合〜

「ナナシ様」

『あ、ノボリさん。…って、その子どうしたんですか…!?』

「このヒトモシの事ですか?」

『色違いじゃないですか!』

「実は、よろしければナナシ様にこのヒトモシを引き取っては頂けないかと思い連れて来たのですが」

『え、私にですか!?』

「はい。一応性格控え目で特攻と素早さはVなのですが…、駄目でしょうか?」

『そんな子を私が貰ってもいいんですか!?』

「ナナシ様のために連れて来たのですから、寧ろ受け取って頂けた方がわたくしは有り難いです」

『うわああ!ありがとうございます、大切に育てますね!』

「喜んで頂けて何よりです」

『私シャンデラ凄く好きなんですよね。好き過ぎていっそシャンデラの炎に包まれて天に召されたい』

「ナナシヤンデレ?」

『ヤンデレと言うよりシャンデレ?ていうかクダリさんいたんですね、気付きませんでした』

「最初からいた。ていうかシャンデレとか上手くないから。罰としてこの色違いバチュルあげる」

『だからバチュルはお呼びでない』

「クダリ、無理強いは良くありませんよ。ナナシ様はクダリ(のバチュル)ではなくわたくし(のヒトモシ)を選んだのです。諦めなさい!」

「なんか言い回しがおかしい。ていうかその勝ち誇った顔が無性に腹立つ」

『ざまぁ』

「プギャー」

「二人とも爆発しちゃえ」