いつか会える

「 名前さん。 」




「なに、空丸?」


「兄貴と一緒になって家荒らすのやめてください!」





たった数週間だけだが
家に住むことになったと兄貴がつれてきたのは
名前さんというとても綺麗な人だった。






最初見たときは本当に綺麗で
俺も宙太郎も兄貴が恋人連れてきたー!とか
お姉ちゃんが出来たっす!なんて喜んだ。





でもいざ暮らしてみれば
見た目とは裏腹にとてもやんちゃな
兄貴がもう一人増えたような人だった。




「片付けする俺や白子さんの身にもなってくださいよほんとに…。」



「いやー、綺麗になった廊下とか見ると汚したくなるよね。」




いいあせかいたー。
なんて爽やかな笑顔で空を見上げる
名前さん。



いやいや、迷惑かけてるだけだぞこの人
ぜってぇわかってねえな。





「あ、空丸今絶対失礼なこと考えたでしょ。」



「そんなことないです。」



「嘘つくの下手くそだな、顔に出てるぞーなめてんのか。」






時折男っぽくしゃべる 名前さんを見ているとやっぱり兄貴が増えたようにしか見えねー。




「空丸みてみて!!」


「なんですか?」



ずっとしゃがみながら砂いじりをしていた

名前さんがふと顔を上げて満面の笑みで見ている。


「これみてー。」



さっきまでいじっていた砂のところを見てみると、俺、兄貴、宙太郎、白子さん、そして 名前さんがいた。




「私はここの人たちが大好きだ、だからまたいつか会おうね空丸。」



そういった 名前さんは今まで見せた意地悪そう笑顔や、子供みたいな笑顔ではなく
とても、綺麗なお姉さんのえがおだった。







次の日 名前さんは家に帰ったのだと聞いた。




不思議と寂しいという気持ちはなく
なんだかすぐに会える気がしたんだ。





end





bkm
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