「白子さん。」
曇の家に忍び込んで
彼女と出会うようになった。
初めての気持ちに
戸惑ったが天火からこれは恋だと知らされた。
「天火にようかい?でも今日は…」
また逃してしまった罪人を
捕まえに行っているからいないと
言おうとした時
違いますと
遮られてしまった。
「今日は白子さんとおしゃべりしに来ました。」
そう言って柔らかく微笑む彼女。
いつか会えなくなる彼女を
今だけでもそばにいさせてくれ
と何度も願う。
「俺と?」
「はい。」
しっかりと頷く彼女に
頬が緩みそうになるのをがまんする。
「そんなこと言われたら照れちゃうね。」
「照れた白子さん…見てみたいかも。」
なんて笑う彼女が可愛くて
自分が壊れてしまったのかと思うほど
心臓がうるさくなり始める。
どうかあと少し…
あと少しだけ彼女のそばに