「天火さん!!」
「おお、どしうした 苗字。 」
私の好きな人であり家族みたいな存在の人。
両親が死んでから兄と二人で暮らしていた。
そんな時兄が殺され路頭に迷っているところを天火さんに拾っていただいたのだ。
「ご飯だそうです。」
「おお!ありがとよ。」
兄とは違うが
それでも私をかわいがってくれる天火さんが好きだ。
兄妹のような感情はいつしか
恋愛感情へと変わった。
この気持ちを伝えることはない。
天火さんにとって私は妹みたいなもの
「飯くいに行かねえのか?」
気づけば天火さんの顔が目の前にあった。
うひゃ!?
なんて変な声を上げれば
ゲラゲラと笑っている天下さん。
自分の気持ちが伝わらなくとも
この人のそばにいられればいい。
この曇り空のしたで
太陽のようなこの人の
笑顔を見れるなら。