<会長!セクハラはいけません!/家康/学パロ>
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この学校の生徒会長、徳川家康くんは“太陽”と称されるだけに明るく、優しく、包容力やら頼りがいがある。
そうたくさんの人に頼られる彼。
一見誰にでも優しく、平等に見えるが。
「待っていたぞ苺!」
「(なにそれ帰りたい)」
*
徳川くんは、多分私にだけ……ドSだ。あんなに突っ掛かってくる三成にだって笑顔で接するのに、私にドSってどういうことだ。
気がついたらこんな感じで、私はチキンだから今ではこの関係が根付いてしまっている。
「何突っ立ってるんだ?」
「ふっ、深い意味は…ないです!」
「なら早くこっちに来い」
にこ、と穏やかだけど黒い笑みを浮かべた徳川くんには逆らえず、生徒会室の出入口近くに棒立ちしていた私は足を踏み出した。
目の前の、会長用のイス(皮張りふかふか)に腰掛けた徳川くんは私がゆっくり歩くのをずっと見ていた。
「…ワシは何処に来いと言った?」
ようやく会長用の机(でかい)の前にたどり着いた私に、叱咤するように彼は言った。
「え?ここ…」
私が首を傾げると突然、徳川くんはパキリと手を鳴らした。そして相変わらず黒い笑み。
(怖ああああああああ!)
「よくわかんないけどすみませんでした!!」
ガンッ!
勢いよく、死に物狂いで腰を90度曲げた私の頭は目の前の机と見事に衝突した。
痛いと喚きながら、ハンカチで額を押さえる私を見ながら徳川くんは爆笑。オイコラ、爆笑って。
「全く苺は馬鹿だな
さあワシの所に来い
此処、だぞ?」
徳川くんは笑いすぎて零れた涙を拭いながら、自分のヒザを指差した。あそこに座れというのか…!
額の血を拭っていたハンカチをポケットにしまい、私は震えながらそのヒザに失礼した。
「…苺」
「はひっ…!?」
「ワシの方を向いて座れ」
「え、嫌、じゃなくて恐れ多いッス!あっあははは!」
「苺」
「…はい」
こう、名前呼ばれただけで逆らえないのは多分、徳川くんから滲み出た黒いオーラのせいだろう。
ともかく向かい合いでヒザに乗った私。この体勢、顔近いわ何か恥ずかしいわ、大変だ。
数秒の沈黙の後、恥ずかしくて俯いていた私の額がぺろりと舐められた。
「うひゃあああっ!?」
「一発でここに来なかった仕置きをしよう」
慌てて腰を引いたが、がっしりした手に腰を押さえられ逃げられない。それどころか、空いた手はスカートのなかだ。
「せ、せくはら…!忠勝さん呼びますよ!」
「視姦が好みか」
まさに逃げ場無し。顔面蒼白で涙目の私を、ヒーローが助けてくれたのはキスをされた数秒後だった。
「家康ゥウゥウウウウ!
苺に何をしているううう!」
小さく舌打ちをして私を離し、すぐに明るい爽やかな笑みでヒーロー三成に対応する彼を見て、力が抜けた私はへたりと座り込んだ。
#会長!セクハラはいけません!
(三成いいいー)
(な、泣くな苺!)
*
暴走権現第2段
友人に捧げたもの
黒い権現はかいてて楽しいっすね
過保護な三成とそれに甘えるヒロインを虐める家康、みたいな
またやりたい!
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