<だって男の子ですし/三成>
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!秀吉ご存命時代
「刑部、本当にこう言えばいいのね?」
「三成は昨日の戦で圧勝し太閤に褒められたゆえ、幾分機嫌が良い
今の三成なら絶対に有効よ」
「…ありがとう!やってみる!」
*
「みっつなりー!遊びに来たよー!」
「帰れ」
三成は今日も冷たいなあ。私は庭で刀を振っていた三成に飛びつきながら考えた。腰に定着した私を鬱陶しそうに見る目は相変わらずだ。
「それより三成、今日朝昼ご飯食べてないんでしょ」
あらかじめ刑部から聞いて考えていたきっかけの文を私は告げる。
「だから何だ?貴様には関係ない」
「そう言うと思った!だけど関係あるから、今回こそ譲らないからね!」
今日は刑部に作戦を練ってもらった。つまり成功確率はかなり高い!
私はまず三成に休憩を促して縁側に座らせた。(ここまでで大分一苦労)
「どーん!握り飯です!」
「貴様が作ったのか」
「はい!見た目はともかく愛はこもってます」
三成は不格好なお握りをしばらく見ていたけど、腹は減っていないとそっぽを向いてしまう。しかし今日の私はこれじゃあ引き下がらない!
「三成!お握り1個食べることに私が1枚脱ぐよ!」
「…」
「(無言…!)」
(刑部はこれでいいって言ったのに…!)
三成の視線が痛い。かなりいたたまれない状況。
そんななか、前触れなく動いた三成の手が私の膝の上のお握りを取った。
もぐもぐ、決してかきこむようでなく普通にお握り2個を食した三成。
「食べた…!」
感激で涙が出そうになった刹那、これまた前触れなく私の着物に手がかけられた。
「…えっと、三成、さん?
何か手がよからぬ動きをしてますけど」
合わせ目に、帯に。手がのびてきて着々と無表情で脱がせられる。え、なにこの状況。
「待って三成…!」
「貴様が脱ぐと言った
拒否は許さん」
衣食住、欲なんてカケラも持ってない彼もまだ男の子、みたいです。
(ぎょ、刑部!私、はははは破廉恥な目にあったよ!)
(ヒヒッ…ぬしも気の毒であるな)
*
誰おまストーリー
全ての黒幕は刑部
名前変換皆無申し訳ありませぬ!
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