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有言実行、そして行動は速くするべき!


「幸村さんおかえりなさい!」
「七海殿!
出迎え、誠に嬉しく思いまする!」

一週間たって、私はようやくお城の間取りを覚えた。

鍛練から帰ってきた幸村さんに、私は待ってたとばかりに声をかける。汗かいてるのえろいとかそういう下心は決してないですから!

「しかしいつもなら湯浴みをしている時間であろう
今日はまた何で…?」
「ああそうですそうです!」

不思議そうに首を傾げる幸村さんの前にくるりと移動して立つと、私は頭を下げた。

「好きですひゃふ!らぶ!…間違えた!いや間違えてないです!」
「…ら、ぶ?
某、普段なら耳は良い方なのだが…すまぬが、もう1度頼む。」

ぎゃああああ私ったらついうっかり告白しちゃったもう馬鹿ですすみませんん!
息を荒げながら座り込んだ私を心配しつつ、幸村さんが困惑しているのが分かった。
いかん!言わねば!

「幸村さ…うぎゃあ!」

がちんっ、顔を上げた瞬間、私と目線を合わせるためか屈んでくれていた幸村さんの顎にヘッドアタックを食らわせてしまった。

「いやあああすみませんん!」

「心配…ご無用!
これくらい…普段のお館様との修行に比べれば…!」

本人は言わないけれど、口を押さえていることから舌か何かを噛んでしまったんだろう。

「本当すみません!
幸村さん、口あーんしてください!」
「なな、何を七海殿!
そのような破廉恥なことはっあががっ」

最早半ば取っ組み合いだ。
地面に座り込んだ幸村さんの上に跨がって口を開かせた。
(してもおいしい体勢!)

「やっぱ舌噛んでますね
夕食時にお薬貰いましょう!」
「あがが…」

「なーにしてんの
旦那に七海ちゃん?」

「あ、佐助さん」

そうだ、佐助さんに薬を貰おうと幸村さんの上からどいて立ち上がった。
幸村さんに手を差し延べようと振り返った、瞬間。

「破廉恥でござるあああああ」


迅速。風を切る勢いで走っていった。
さすが私の思い人!キャッ!

「ああ旦那!
夕飯の時間だから呼びにきたのに、全く…
それより七海ちゃん、お世話宣言は出来た?」
「あ…幸村さんがあまりにも可愛いので忘れました」


(…)
(ちょ、佐助さん!
そんな目で見ないでください!)


*
あ…れ
宣言、忘れた




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