- 「俺は飯の用意してくる アンタはそこの侍女に湯に連れてってもらえ」 お茶をいただいて、政宗さんと成実さんと談笑していた時。ちょうど私としたら18時くらいに政宗さんがそう言った。 「政宗さんもご飯作るんですか?」 「今日はhoneyがいるから特別だ」 「やったー!梵の飯美味いんだよ!」 「それは楽しみです!」 そして私は胸を弾ませながら、温泉に向かった。侍女さんが浴衣やら布やらを用意してくれて、奥州自慢の温泉に足を踏み入れる。 「わあ…!」 甲斐もお風呂はすごかったけれど、奥州はさらにすごい。広いし、露天風呂から見える景色、星空はかなりロマンチックだった。 綺麗な夜空を見て感傷に浸り、思い出したのは、やはり幸村さんで。 今頃何してるのかなあ、とか。ちゃんと布団被って寝てるかなあ、とか…。考えたらキリがない。 「幸村さん…」 何だか、悲しい。ホームシックってやつか。 * 「よし、今日は飲むぜ! Let's Party!」 「ぱーりぃー」 「「「「イエーイッ」」」」 今夜は無礼講。 お風呂から出た私を迎えてくれたのは、ハイテンションヤンキー伊達軍の皆様と大量のご飯やお酒だった。 「Hey、七海!湯はどうだった?」 「最高でした!ありがとうございます」 私は政宗さんの隣でご飯をもぐもぐ。超おいしいぞこれ! 「にしてもご飯おいしいですねー 政宗さん料理上手ですし! 幸せです!」 おかず無しで食べれる白米を噛み締めて政宗さんを見る。いつもと違う着流しの政宗さんは、笑ってそうかと返事をしてくれた。 「七海も酒飲んで飲んで!」 壁を突き破るように、穏やかなそこに飛び込んできたのは成実さん。既にお酒が回ってるみたいで、テンションが高い。杯を私に差し出してニコニコしている。 「ありがとうございます!」 私はそれを受け取り、酒飲みの如く勢いよく飲み干した。周りから、さすが姐御!と歓声。誰が姐御!?私なのか!? 「良い飲みっぷりだな」 「酔いたい気分なんです」 へらりと笑った私の頭を、政宗さんは何故か神妙な面持ちで撫でた。 * 一方、やはり3日前の甲斐では見合いが続行されていた。 しかしそこには佐助も入り、今やただの幸村恋愛相談になっている。 「では、幸村様はそのお方と今、何ともいえない関係なのですね?」 「うむ…」 「旦那が七海ちゃんの名前を出されたにも関わらず、見合いを承諾してる所に立ち会っちゃったとなるとねえー?」 「うっ…」 竹姫に、ざっと七海と幸村の関係、そして今の状況を説明した佐助。幸村は痛いところをつかれ、ただ唸るばかりだ。 「それは、乙女相手に何たることでしょう…!」 「ううっ…」 「それで佐助さん、七海さんは今どちらへ?」 竹姫はふらりと頭を抱え、佐助に懸命に尋ねる。 「いや、それがですね…」 佐助は苦笑しながら、話を始めた。 * 長くなるので切ります 次、急展開です 政宗な方とヒロインちゃん急接近! |