- 今日も平和な甲斐。早朝。 「大将ー 何かすごい量の書が届いてましたよ、っと」 俺様は抱えていた大量の紙を大将の机にばさりと置いた。そして誰からきたか、誰宛か、1枚1枚確認する。 それらは案の定、全て大将と真田の旦那宛。そんななかに1つだけ、宛先に七海ちゃんの文字がかかれた書。 「…ああ、竜の旦那ねえ」 仕方ない、渡してやるかとそれを抜き取って他を揃えて再び置いた。大将は既に様々な書を読み耽っている。 「大将、それってまさか例の件?」 「うむ 佐助、幸村と七海に話があると伝えてくれ」 「…了解」 * 「えへへ…幸村さん…だめですよう…そんな…」 「何が駄目なのでござるか?」 「だってそんな…ってぇえっ?!」 朝から幸村さんの声なんて幸せ………朝から幸村さんだとう?!夢か!? と、覚醒するも信じられない私は、すさまじい勢いで起き上がって周りを見渡した。しかし嬉しいことに、それは夢ではなかったらしく!私の布団の横にはちょこんと正座している天使、幸村さんがいた。 「おはようございまする、七海殿!」 「お、おはようございます幸村さん!どうしたんですか、こんな早くから…ま、まさか私に会いたくて?」 「佐助からの伝言で、2人で部屋に来るように、とお館様が…」 「せめて、会いたかったのところにつっこんでほしかったです、幸村さん…」 うん、まあ幸村さん相手にこの手の冗談言った私も私ですが。 「そ、某は…七海殿に早くから会えて嬉しゅうござる!」 「えっ、本当ですか…!?」 「某は…七海殿のことをっ…」 「幸村さん…へへ…」 「はいはい七海ちゃん起きてー朝だよー」 「…え」 ぶるり、と寝起きの独特な寒さに私は体を震わせた。あれ…まさかの、夢オチ? 「ほら、早く起きる!」 佐助さんに引き起こされ、私はこれがいつもの日常、まあつまりは現実だと理解。 そりゃそうだよね、幸村さんがあんなことしたら多分次の日には日ノ本が天覇絶槍だもん。 「はっ…現実はこんなもんですよね…佐助さん爆発しろ」 「何その理不尽な暴言!? それより大将から話があるらしいから、早く着替えて部屋行って!」 「お館様が…?」 ここだけは夢と一緒かあ、とぼーっとしていると佐助さんに急かされる。私は慌てて布団を片しはじめたのだった。 * 夢オチ\(^^)/ 次の、お見合い編への伏線です |