- 「ひぎゃああぁああっ!!」 「逃がさぬ」 前回までのあらすじ! オクラ野郎が私を攻めてきたよ!良い笑顔だよ! 今すぐにでも殺られそうだよ! 幸村さんがキョトンとしてるよ!(かわいい) 困んド ▽大人しく出ていく ▽奥に逃げる ▼扉を閉める とりあえず本気で怖い。心を落ち着かせるのが最優先だよね!と私は必死に頭を回して押し入れの襖を閉めようと手をかけた。 すると、オクラ野郎はその私の手を掴んで外に引きずり出していく。 「いやああああっ! ゲタモノ!オクラ!」 「フン」 見た目は細いくせに力は強いらしく、私は床に張り付く体勢でそいつに引きずりだされた。何だこれ、泣きそう。 「我のことを、忘れたとは言わせぬ」 床に俯せの私と目線を合わせて膝をついたオクラ野郎の長い指が、私の顎を持ち上げた。恐る恐る顔を見ると、何とも生き生きした笑顔だ。 「なんと…! 七海殿、元就殿、お知り合いであったか!?」 「いや、幸村さ…」 「その通りぞ」 「いやいや!?」 でたらめを並べるそいつを上目で睨むと、また満足そうに笑う。幸村さんは納得したらしく、ニコニコしながらオクラ野郎と話していた。ああ笑顔可愛い…! 「すまぬな、真田」 「お気になさらないでくだされ!」 え、と開いた口が塞がらない。幸村さんは部屋を出ていってしまった。なくよ?泣くよ、私!カムバック、幸村さん、佐助さん! 「…我の名を呼べ」 幸村さんが出ていくと、オクラ野郎は私の背中を踏み付けた。確か名前は毛利なんたらだ。しかし言うと思ったら大間違いだ! 「オクラさん…?」 「…」 「いたたたたたたたた 何か入ってるツボみたいなとこに当たってるううう 毛利!毛利です!」 ぴたりと足のグリグリが止んで、私はほっとして息を吐き出した。のだけれど。 「捨て駒以下の分際で、我を呼び捨てにするとはいい度胸…」 「ひっ…」 また毛利…さん(怖くなった)が私の背中に足をのせた。いつ力が入れられるか身構えたけれど、踏むつもりはないらしくすぐに退かした。代わりにまたしゃがんで私と目線を合わせると、にやっと笑った。こう見ると案外綺麗な顔。 「貴様は今から我の駒ぞ 誠心誠意、我の娯楽道具になるがよい …よいな?」 耳元で妙に妖艶に囁かれた言葉のせいか、はたまた恐怖のせいか。私の体は動かず、嫌だと拒否も出来ず。 …とりあえず幸村さんヘルプうううう! * 個人的に今までで一番gdgd いや、いつもですが!← |