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“今宵は宴じゃ!”

お館様の言葉で、その夜は伊達軍様を交えて宴となった。
楽しいけどむさい。うん、むさい。

「七海殿!」
「七海!」

バッと、幸村さんと政宗さんが杯を私の方に差し出した。
もちろん先に幸村さんに注ぎますからね!嫁として!(私痛い子じゃないよ!)


「政宗さんはともかく…
幸村さん、もう止めた方が」
「まだ…まだ」

うわあ酔ってる幸村さん超可愛いえろい襲いたい!
心の本能と理性が喧嘩を始める。普通こうゆうの男の人のセリフだよねあはは!

何はともあれ、政宗さんと幸村さんは現在飲み比べの真っ只中。
2人の側にはそれぞれ小十郎さんと、佐助さん。

「ところで政宗さんは余裕ですね」
「真田幸村がある意味すげーんだよ」

む、確かに今まだ3杯目。
お酒がすごく強いのか、それとも幸村さんがお酒に弱いのか。
見るかぎりでは後者だ。

合間の時間はお館様にお酒注ぎにいって。あとは私は佐助さんとお喋りしていた。

「佐助さん、幸村さんの今の表情やばいですよね
色気ムンムンですよ」
「七海ちゃん、自重して」
「いやあああ可愛いいいい」
「(聞いてねーや)」

幸村さんについて一方的に佐助さんに語りだしたその時。
あぐらの体勢から、ふらっと畳に倒れそうになっている愛しい背中が目に入った。

「幸村すわあああああん!」

本能的に体が動いた。まさに愛の力!
私は畳をスライディングして幸村さんの頭を支えた。うう、と唸る幸村さんの頭は重力のままに私の膝に落ちる。

「ふふふ…!
名付けて、助ける振りして密着しよう作戦」
「作戦なのか」
「いやいや政宗さあん!
決して下心とかないです!お世話の一貫ですし!はあはあ!」
「…You are strange girl」
「レディーからガールに格下げ!?
てゆうかストレンジって何ですか!私の何処が変で奇妙なんですか!」

失礼ですよ!と政宗さんをべしべし叩いたら小十郎さんに睨まれた。超怖いすみません。

視線のやり場に困って幸村さんを見ると、まだ顔は真っ赤のまま。
私の着物をかすかにきゅうっと握っているのが超可愛かった。

「幸村さん可愛いー」
「七海殿…」

聞きました奥さん!?
寝言で私の名前を…!
嬉しさのあまり手で顔を覆って悶える私の頭に、隣にいた政宗さんの手がのった。

「アンタ面白いな」
「そーですか?てかそれ褒め言葉ですか?」

HA!と笑う政宗さんが杯を出したので、私はまたお酒を注いだ。
美味しいのかな、なんて考えながらぼんやり政宗さんを見ていると不敵に口元がつり上がった。

「Hey、七海!
飲み比べしようぜ」
「わ、私がですか!?
いや私未成年ですし…」

ふと、幸村さんが使っていた杯が目に入る。
これは絶好のチャンスですよね!

「やりますやります!
私幸村さんの飲みかけからいきますね!」

アンタそれが目的だろ、
正直そうなんですよ政宗さん、えへへ!
こうゆうチャンスはやったもん勝ち!と幸村さんの飲みかけを飲み干した。


(飲み比べ開始!)


*
オチ未定ですが続きます^^
それより何処かに酔った幸村さん落ちてませんか




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