- 「貴様は馬鹿か」 「…う」 放課後の教室に男の子と2人きり。 そんなロマンチック極まりないシチュエーションでも、話の内容が内容なもんでときめきは微塵もなかった。 「だからあの男は止めよと言っただろう」 私にお説教するのは、幼なじみの元就だ。鋭い視線は俯く私を逃がしてくれそうにない。 「すいません…」 原因は私の恋人について。 私は元就に注意されたにも関わらず、評判のよろしくない男と付き合ってそして先程捨てられた。 どうやら体目的だったらしく、行為を拒んだ瞬間に見事に捨てられた。泣いていいかな。 「我は貴様の貧相な体に欲情する男などいるのが不思議だがな」 「ちょ、ひど…!」 (確かに良いとはいえないけどね、私のスタイル!) 約30分前から続く、容赦ない元就の言葉責めにいい加減泣いてしまおうかと机に伏した時。 「心」 「ぐへふ!」 元就が私の制服の襟を掴んで、力強く持ち上げる。 「その男の元へ我を案内せよ」 何で、とは聞く気にはならない。だって目が怖いから! でも、何となくは分かった、気がする。 「…ありがと、元就」 「…ふん 別に貴様のためではない 我が不快故ぞ」 (何だかんだで優しいよね) * つんでれ目指したけどよく分からずgdgd |