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「心ちゃん特製お弁当&カップケーキ!」

iPodや雑誌やお菓子など、いかにも女子高生らしいものが詰め込まれたかわいらしいリュックから巾着を取り出し、心は満面の笑みを浮かべた。朝早くから、大好きな人のために準備した弁当とケーキを抱えて。


「あらら心ちゃん、それ俺様に?」
「残念でしたね佐助くん!
これは我が愛しの元就先輩のものです!
あ、でもケーキあげるね」
「ん、ありがと
元就先輩って…生徒会の毛利の旦那?」
「大正解!
あ、幸村くん!ケーキ食べるー?」

ケーキに反応して全速力で走ってくる幸村に苦笑しながら、佐助は心に向き直って会話を再開する

「彼氏?」
「ううん、飼い主!
はい幸村くん、どーぞ」
「かたじけない!」

「…え、飼い主?」
「うん、私の飼い主」
「うおおおおおこれは美味!」
「本当?!よかった!
あ、私もう行くね」

ばたん、どん、
嵐のように去っていく心を見つつ、佐助は苦笑をもらした。

「ほら旦那、ケーキついてる」
「うむ」


≫≫

「こんにちは先輩ーっ!」

取れそうな勢いで開けられた扉。
教室内の生徒たちは、すでに慣れたようでこれといった反応をしめす様子はない。
生き生きと窓際一番後ろを目指す心は、小走りで愛する飼い主へと駆け寄り飛びついた。

「先輩ーっ
会いたかったです!」
「今朝会ったばかりであろう」
「でも寂しかったですー!」

元就の膝(定位置)に座った心はそう言って、ぎゅうーと目の前の体にしがみつく。

「honey、たまには俺んとこに来いよ」
「私は元就先輩のだから駄目です
あ、チカちゃん先輩は?」
「今日はサボリじゃねーか?」

サボリはいけませんねー先輩、なんて擦り寄る彼女は皆勤賞の常連だ。

「心、昼の時間だ」
「あーっお弁当とお菓子!
今日のケーキは美味しいはずですよー
幸村くんが言ってくれましたー」
「…ふん」

“食べてください!”
尻尾があったら多分、いや確実にちぎれんばかりの様子で振っているだろう。
心は目を輝かせながら、ケーキを食する元就を見ていた

「どうですか!」

いつの間にか元就の膝上に戻った心はぐいっと距離を縮めた。

「…我の飼い犬であれば、これくらい当然だ」
「Hey、それ褒めてんのか?」
「やっやったああああ!
先輩、それまずくないってことですよね?」

「心」

ぴたり、元就の手が顎を掴んだことによって心は口を閉じた。
不思議そうにする少女に、元就は少しだけ笑みを浮かべて囁いた。


「これからは、我以外に奉仕するでないぞ」


*独占欲だってあるんです
(貴様の全ては我が手の内よ)
(了解しました元就先輩!)


*
ばさらにはまってすぐ、キャラの性格手探り状態でかいたもの
いろいろ設定はあるんですが、まあ気にせず読んでください!←




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