- 31日。 私のスケジュール帳の31日には、友達がくれたかぼちゃのシールが貼ってある。 「そういえば、今日ハロウィンだね」 「ぁあ? 心にしては珍しく女らしいこと言うな」 「乳首爆発しろ」 私は教卓の上で、ぶらぶらさせた短い足をチカにぶつけた。怒ったけど、デリカシーのないチカが悪い。 「Honeyは仮装しねぇのか?」 「しない、ってゆうか道具ないしねー」 それにしても、と騒がしい廊下の方に目を向ける。この声は三成と家康だ。 「トリックオアトリートだ!」 満面の笑みで、紙袋をお土産にやってきたのはやっぱり家康、そして不満げな三成だった。どうやらハロウィンに便乗しているらしい。 ノリノリなのは家康だけかと思いきや、三成まで何やら紙袋を持っている。 「元親!トリックオアトリート!」 「そういうのは男にやっても面白くねぇぞ?」 「?何故?はろうぃん、は女子限定でござるか?」 「真田幸村、このeventは悪戯の名目で好きな女に好きな事ができる日だ」 「旦那、真に受けちゃ駄目だよ」 「心…菓子をよこさないと斬滅する」 「怖ッ!そんなハロウィン聞いたことない!」 「徳川、あの袋は何ぞ」 「ああ!忘れていた! 菓子を持っていなかった人への罰ゲームに持ってきたんだ!」 1人で菓子を堪能している元就が指差した袋。家康は中から何やらひらひらしたものを取り出して、私達に見せた。 政宗が綺麗に口笛をひとつ、そして幸村が破廉恥!と赤くなり、三成が何故か家康ぅうううとこれまた赤くなった。 そのひらひらしたものは、どうやら服のようだ。胸元の開いた、ミニスカのゴスロリ風魔女服。 「菓子をもってない奴は大人しく白状しろー!」 楽しそうに笑う家康。みんながごくりと息を呑み、そして。 * 「元親、空気読め…」 「焼け焦げよ、この姫若子が」 「そのあだ名はやめろ!」 「Ah…、Honeyの魔女っ子はさぞかしcuteだっただろうな」 「っ悪かったな!」 「あっはっは!チカ気持ち悪い! 小さい頃はあんな可愛かったのにねえ!」 「そ、某は…気持ち悪いなど思っておらぬ…お館様…」 「私の視界に入るな」 「って何で俺がこんな目に!」 私はチカのミニスカ魔女姿を何枚も写真に撮って大爆笑でした。 #あの子の晴れ姿 (まだ、おあずけ?) * ハロウィンに便乗 野郎共「アニキィ!最高です!」 私「さすがアニキ!ミニスカhshs!」 |