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「まーさーむーねーさまっ」

伊達政宗は複雑な心境だった。
自分の上に跨がって、唸るようにドスをきかせているのは小十郎の妹である心だ。その威嚇もただ可愛いだけで何の効果もないのだが、おいしい体勢でもあるのであえて何も言わない。

「Honey、何でそんな怒ってんだよ?」
「…兄上の野菜、残したでしょ」

咎めるように眉をよせる少女。ああ、そういうことかと納得した政宗は苦笑するしかなかった。

「兄上の野菜は宝なのですよ?
残すなんて罰当たりです!」

へーへー悪かった、そう返事をする政宗に少女は不満げだ。この少女の兄への心酔っぷりは過剰なのだ。政宗も、成実もいつも困らされている。

「もう!政宗様!
今度食べなかったら、こちょこちょの刑なのです!」

ずいっと、息のかかりそうな距離まで少女の顔が近づいてきた。丸い目に吸い込まれそうだ、なんて考えながら政宗は衝動的に心の体を持ち上げ押し倒していた。

「何するのですか?」

そうか、知識がないのか。生まれてから13年しか経っていない、真っ白な少女だと再認識すれば、政宗の形のいい唇が弧を描いた。

「心が誘ったんだぜ
You see?」
「政宗様が何をしたいのか、心は分からないのです」

少女の言葉なんて気にとめず、政宗は白く細い線の顎を持ち上げた。そして、その時。

「梵ー!相手は誰ー?」
「政宗様!」

「っ成実?小十郎…?!」
「成実!兄上ー!!」

「影がおかしいと思って、俺が開けたんだけど…まさか相手が心なんて、やるねぇ」

成実が笑いながら2人を見て、お邪魔しましたーっと去っていった。成実、お酒臭かった。という心の呟きが部屋に響いて、それから今まで俯いていた小十郎の怒声が部屋を包んだ。


「政宗様ぁあああああっ!」


#おとなのじかん
(心にはまだ早いとこの間言ったでしょう!大体政宗様は…うんたらかんたら)
(あー、ok、おー)
(兄上ー何がはやいのですか?)


*
所謂ロリコン




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