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!6巻ねた


都会はやっぱり汚いと、今まさに実感している。
私は今、地方の田舎に来ていた。
病室の窓から見える空が、本当に綺麗だ。
どこまでも高くて、青くて、手を伸ばすと雲が掴める気がした。
天国に行くときには、あそこを飛んで行くのかな?


「私、臨也が死んじゃうかと思った」

今思い出しても恐ろしい。
目をつぶった臨也がおきなくて、動かなくて、本当に死んだかと思った。
そう告げると、臨也は少しだけ笑った。

「名前は、死ぬのが怖い?」
「…私は、自分が死ぬより、臨也が死んじゃう方が怖いよ
寂しくなっちゃうから」
「君の周りには、セルティやシズちゃん、ドタチン達に帝人君達…たくさん人がいるじゃないか」

臨也はくすくすと声を漏らしておかしそうに笑った。

「みんながいても、私は臨也がいなきゃ寂しいよ」

何だか自分でもびっくりするから弱々しい声が出た。
横になってる臨也の手を握ると冷たかった。


「死は、どんな人にも平等に訪れるんだよ
金持ちも貧乏も死ぬ、不老不死を求めた奴も死ぬ、人はいつかは死ぬんだよ
俺はそんな死が愛しい
すべての生命に平等な、人生の終わり…実に面白い
問題は死ぬことじゃない
いかに自分を有意義に死なせることができるかだ」

最後にそう言うと臨也は私の返事を笑顔で待った。
病室の中に差し込んでいた日が、雲で隠され消えた。

「じゃあ私は臨也にいっぱい愛されて、最期は臨也より先に死にたい」

それは紛れも無く本心。
ぎゅ、立ち上がると私は臨也の首に腕をまわして抱き着いた。

「…お望み通り愛してあげるからさ、」


(最後は俺と一緒に死んでよ?)

*




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