-

「臨也!おしょーゆは買ってきてくれましたか!?」

ぼふりと、全身を使ってアタックしてきた小さな少女。

新宿の某高級マンション、折原臨也の自宅ドア前にて。
この状況に、池袋最強の男である平和島静雄はうろたえていた。


「…はう、臨也じゃない
あなたは誰ですか?」
「…手前こそ…誰だ?」

静雄は狼狽しながらも、怪訝な表情で離れていく少女に尋ねた。
何だか本来の、臨也を殺すという目的からズレている気がするのは静雄も分かっていたが。

「私は名前です
……あ、あなたはもしかして臨也と仲がわるいバーテンさんですか!」

名前と名乗った少女はぱふりと小さな手をたたき合わせて、大きな目を輝かせた。

「(臨也…殺す殺す殺す殺す殺す)
…平和島、静雄だ」

落ち着け、相手は子供だと血管を浮かべながらも耐えていた静雄。

「シーズちゃんっ!
何で突然セキュリティ破壊して俺んちまで来てるわけ?」

そんな彼の努力を嘲笑うように後ろから声をかけた人物。


「臨也!おしょーゆは買ってきてくれましたか?」

言うまでもなく平和島静雄の天敵、折原臨也である。
臨也を見つけて嬉しそうに笑った名前は、静雄の脇を通り抜け臨也に抱き着いた。

「ほら、この通り
名前はシズちゃんに変なことされなかった?」
「おい、臨也
手前…幼女趣味があったなんてな」
「幼女って言うなです!私はれっきとした中学生です!」
「どっちにしろロリコンじゃねえか!」

静雄の怒声にも怯まない名前はある意味勇者だ。
臨也は軽々とそんな名前を抱き上げると意地悪げな笑みを浮かべて用を聞いた。

「手前がまた訳わかんねえ罪を人に被せやがったから、こうして殺しに来てやったんだよ…!」
「それはご丁寧に
まあ俺はそんなことした覚えもないし、寒いから早く部屋に入りたいんだよね
これじゃ名前も風邪引いちゃうでしょ?」

白々しい態度に静雄がキレないわけもなく。

「―ブッ殺す」
「やめてください!!」

静雄の拳がたたき付けられた壁が音をたてて崩れ、細かいブロックとなって床にパラパラと落ちる。
殴り掛かろうとした静雄の前に飛びだしたのは、臨也の腕から飛び降りた名前だった。

「やめて、ください」
「…引っ込んでろ」
「喧嘩はめっ、です!!
仲良くしましょう!
そうだ、みんなでお寿司食べましょう!おしょーゆも買ってきましたし!」
「てめ…何を!」


「だめ、ですか?」

不覚にも、平和島静雄はときめいた。折原臨也も同様に。

静雄の腰あたりから見上げてくる名前は破顔しそうになるくらい可愛かったのだ。例えるなら耳が垂れ下がった小動物。
冷めやすい静雄の怒りを静めるには充分なそれ。

「ま、まあ…いいけどよ」
「名前が言うなら仕方ないね」

「!
仲直りですね!さあ、中に入りましょう!」

意気揚々と2人の手を引いて屈託のない笑顔を見せる名前の可愛さ、20越えの男2人は緩む頬に力を入れて堪えた。


#まるで彼女は天使!
(仲良くしましょう!)


*
すみません私がロリコンなだけですロリ好物でサーセン
ロリはロリでも、見た目がロリな中学生高校生設定が好きですどうでもいいよねサーセン!




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -