- 非常識に、日曜の朝から人の家に訪ねてきたのは昔から嫌悪する同窓生だった。 おはよう、と爽やかな笑顔(実は真っ黒だって私知ってる!)を見繕った折原臨也はズンズンと家に踏みこんできた。 「ちょ、帰れ!」 「つれないなあ、名前ちゃん?」 気持ち悪い! 私の振り上げた手を、彼は軽々しく避けてまた笑った。 何しに来たの、と聞いても何も答えてくれないし。 「折原 私出掛けるから、いつまで居られても困る…ってうあああ!」 「名前ちゃんってこういう系統?」 「はなせえええ!」 干してあった私の下着を手にくつくつ笑う折原。本当に何しに来たんだお前! そして私の平手打ちというと、一度もあたることなく空を切った。 「折原!いい加減にして!」 「何で化粧に気合い入ってるのか、当ててあげるよ」 は?、と突拍子もない臨也の言葉につい口が空いてしまう。 私にズイッと顔を近づけた臨也は、グロスによって光る私の唇に長い指を当てた。 「シズちゃんと、デート」 臨也の目が細められた、その瞬間。私は自然な流れで体を押された。 突然のことで受け身がとれず、リビングのカーペットにごつんと頭をぶつけることとなった。 「いった… 本当何なの…」 痛みに嘆く体を起こして、さらに折原を睨んで顔をあげると目の前には綺麗に弧を描いた唇。 その唇に口づけされていた。 「名前ちゃんは化粧なんてしなくても、俺は可愛いと思うけどなあ」 「…そりゃあ、どうも!」 パシン! やっと平手打ちが決まった。 よし、口を洗おうと私は洗面所に走った。 (つか何で静雄と出掛けること知ってるの?) (あ、そのことだけど残念ながら行かせないよ) - 久しぶりに臨也かいたせいで口調が迷子おおぉ |