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「それより、海ちゃんはいつもああやって寝てるんですか?」

気になることが、また1つ。貴重である無害で常識人寄りの海ちゃんについてだ。

「ああ、海はな…」

ニノさんがそこまで言って黙り込む。気になるな…。

「寝たら、起きないんだ」
「…」

「…寝たら、起きない?」

聞き間違いかと思いきや、どうやら本当のようだ。


「海は1回寝たら、自力じゃ起きられねーんだよな?」
「村長?!」
「ああ、海の故郷の冥王星と地球はどうも…こう、重力やらなにやらが合わないらしくてな…」

どこからか現れた村長に続いて、ニノさんが淡々と語る。あれ、せっかく常識人かと思えば…?


「私の故郷?」
「そう!」

後日、芝生でうとうととしていた海ちゃんに聞いてみたら。

「冥王星の…衛星の、カロンの近くのお家なのです…」


可愛い彼女は、睡眠欲が人並み外れた、ただの電波さんでした。


#あらかわにっき2

(あ、もう寝ちゃったし…)
(んん…)




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