- 荒川河川敷。 そこには様々な人物が、様々な事情で暮らしている。 「海、私の恋人のリクだ」 俺が河川敷に来て何日間たったか。俺はまた新しく誰かを紹介された。 「恋人…?」 高校生…いや中学生か? セーラー服のその少女は、芝生の上に倒れていた。眠いからか、ぼんやりと目を薄く開けて俺とニノさんを見ていた。 「こんにちはなのです」 むくっと起き上がって、少女は正座して頭を下げた。随分礼儀正しい…ってゆうかまた一癖ありそうだ…。 「こ、こんにちは」 「リク、こっちは私の妹の海だ」 「い、妹?!」 「はいなのです 海と呼んでくださいです」 「海…ちゃん?」 少女、海ちゃんの風貌は、ニノさんとは全く違う。顔付き、雰囲気はどちらかというと子供っぽかった。ただ髪が綺麗なことだけは似ていた。ニノさんは綺麗な金髪、海ちゃんは綺麗な黒髪。 「リク、ニノお姉ちゃんをよろしくお願いしますです」 「は、はい!」 「敬語は嫌なのです」 むう、と上目使いに首を傾げる彼女は、ニノさんとはまた違う可愛いさだった。 「わ、わかった…」 「それでいいのですよ」 「それより海、起こして悪かったな」 「いいのですよ どうせもうすぐ…んと、今日は確かシスターが起こしにくるのです」 「え、それってどういう…?」 「海!起きろ!」 突然の銃撃音。嫌な予感しかしない、ゆっくり振り返るとやっぱりシスターだった。相変わらず怖いとゆうかなんとゆうか、銃を持つのはやめていただきたい。 「起きてるのです わざわざありがとうなのです、シスター」 「いや、構わん」 ちょっと照れてるシスターを見ると、ゾクリと鳥肌が立った。 #あらかわにっき1 (リクはかっこいいネクタイをしているのです) (いい子だこの子…!) |