※変な円堂さん


源田は優しいから俺を嘘つきだと思っている。腹が立つので、源田を縛って棺桶に重りと一緒に無理矢理突っ込んで隙間をぴっちり閉じて海に落としてやった、という妄想をした。俺がいつ嘘をついた。ちゃんと源田には本当のことを言っているではないか。
「源田の技、すごいよな」
「ありがとう」
「いつか、俺にも教えてくれよ。」
源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。
「うう…む、」
源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。源田はすごい。
「それは、ちょっと…」

源田は、


「源田は怖いのかな」
練習が終わった後の部屋。風呂から上がって、飯を食った後。ぽつり、そう呟いた瞬間から急に世界に自分だけの様な気分になった。
「自分の技を人にされるのが、」
源田はすごいから、優しいから、俺を好きと言ってくれるんだ。
「それって俺とお揃いじゃないか」
源田、好き、好き!だから源田も俺を好きになって欲しい、それだけ。
「源田はやっぱり俺と気が合うなあ」

なーんて嘘。源田と気が合うなんて嘘。源田と話したことも嘘。源田に好きって言ってもらったなんて嘘。源田と付き合ってるなんて嘘。ただ俺が源田を好きなことだけは本当。それで十分。
「寝るか」

あーあ眠い。


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気持ち悪い文章ですみません





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