よくドラマとかで恋人同士が、たまに恋人じゃないのもあるけどキスをするじゃない。あれ、あれが嫌。唇と唇をくっつけるなんて絶対無理、無理、無理!なのに愛もないのに出来ちゃうなんて俳優とかはすごいよね、感動。更に舌を入れるなんて気持ち悪くて死にそうだよ。人の唾液が口の中に入る上にぬるぬるして生暖かい舌がいやだあもう何も考えたくないよ、吐きそう。だから俺はどんなに可愛い女の子に告白されても絶対断ることに決めている。手を繋ぐまではセーフなのだけれどそれじゃあ相手は文句たらたらだ。面倒臭いなあ、恋愛って。
「今までずっと好きな人がいないなんておかしいよ。」
前に小説でそんな台詞を見て、自分はおかしいのかとショックを受けた。その小説の主人公はとんでもない変人で、その台詞は主人公の友人が主人公に言ったものだった。その不可思議な行動ばかりする主人公が俺は余り好きではなかったから、自分は彼の様な人間なのかと感じた。それから、好きな人くらい作ろうと思ったのだ。

そこで目をつけたのが円堂君だった。サッカー一筋の彼は俺がどう言おうと絶対なびかない。好きな人が男、というのも世間一般的にはおかしいらしいがいないよりはいいだろう。彼なら自分とは決して付き合うことはない。俺は恋をする振りが出来る。だから、彼を好きになるまではいかなくても、好きになる振りをしようと決めたのに、


「俺、ヒロトが好きだ」

これは何なんだい!俺は、そんなに魅惑の美少年だったのか?

「え…?」

そして俺はなんて乙女な切り替えしをするんだ!自分でも何がしたいかよく分からなくなってきたよ!

「俺も好き」

俺も何言ってるんだ!ええい、この心臓も静まれ、静まれーい!



(キスしてもいい、とか!)



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