これの続き


待ち合わせの場所は、駅のコンビニの前。ぶつかりそうな危ない歩き方をするおじさんもペチャクチャうるさい女子高生も今は俺の心を盛り上げる要素の一つでしかない。ああ、これからはあのコンビニ以外使わないだろう。何たって初待ち合わせの記念場所なのだから!いつか俺らが付き合うようになった時、ここの近くを通ってはクスクス笑って、互いの第一印象なんかを話したりしちゃったりしちゃったりね!
「おおーい!基山、くん!」
一人幸せな妄想で頭を春にしていると、こちらに手を振る影が見えた。よく通る透明感のある声に、さらさら流れるツインテール。
「円堂くん!」
俺が円堂さんと呼ばないのは、彼女が女子扱いされるのが恥ずかしいといったからだ。そんな地上に降り立った天使と酷似したスマイルで言われたら、もう彼女の言うことを聞くしかない。今の俺は愛の奴隷なのだ。
「ごめん、待たせた?」
デートの待ち合わせのお決まりの台詞を投げかける。彼女はにっこりと笑って、首を軽く振った。
「全然!」
これもお決まりの台詞。周りから見たら今の俺達を恋人だと思ったりしているのだろうか。正直超うれしい。
「にしても本当お礼なんてよかったのか?」
申し訳なさそうに眉を潜める円堂くんは図鑑に妖精として写真が載せられててもおかしくない、むしろ当たり前のような存在だ。美の神と愛の神の子供はきっとこんな風なんだろうな。
「うん、勿論だよ!何でも好きなもの言って。」
その言葉を聞いた円堂くんは顔を明るく輝かせて、きょろきょろと辺りを見回した。長い睫毛に縁取られた目が一点をとらえる。
「んじゃ、ハンバーガーとか…」
長い指が安いファーストフード店を指す。小さな口から遠慮をたっぷりな声が出るのを聞いて、彼女の謙虚さに感動した。やはり中身のよさは外見に出るものなのだ。
「そんなんでいいの?」
大きく頷く円堂くんは、逆にびっくりするくらい可愛かった。

「基山、くんの学校に南雲っている?」
チーズバーガーを咀嚼し終えると、円堂くんが話をそう切り出した。
「ヒロトでいいよ。うん幼なじみ。」
さりげなく名前呼びをすすめると、円堂くんは嬉しそうに「ヒロト」と呟いた。
「南雲は中学ん時知り合ったサッカー友達なんだ。」
おいHARUYA聞いてねえぞてめぇゴルァ帰ったら覚えてろよ。
「そうなの?」
「うん、あと…緑川っている?」
「幼なじみだよ。」
ふとその時、円堂くんが顔をさっと赤くした。潤む目は隣の席の佐藤さんが俺をみる目と似てる。えっ、嘘、ちょっと、どういう
「緑川って、サッカーうまくてかっこいいよな。」


応援すると笑いながら、あのポニーテールを寝ている間にみつ編みにしてゆるふわカールにしてやろうと一人目論んだ。

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匿名様
→十万打ありがとうございます!気に入っていた設定なのでリクエストして頂いてうれしかったです(´∀`)リクエストありがとうございました!

フユ様
→はじめまして!10万打ありがとうございます…!皆様のおかげです!わたしの小説を楽しみに…!うわああ凄く励みになります!ありがとうございます…!「天井に浮かんだ白」の続きは私も書かせて頂きたかったのですごく嬉しいです(´∀`)趣味で緑円にしてしまいまして…!申し訳ありません><書き直しいつでも受け付けます!
リクエストありがとうございました!


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