これの続き
※下品


「痛えよ。」
ばしっと音がして、耳の辺りが強く叩かれた。円堂君は眉をひそめて、すごくきつい顔をしている。目で人が殺せるなら、俺もう5回は死んでるな。
「痛いってんだろヒロト。早く抜け。」
今日も今日とて口の悪い円堂君は色気もなにもなしに俺の腹を蹴った。痛い痛い容赦がない。いやそこも好きだけど。
「…いやだ。」
「はァ!?」
不良みたいに舌を巻いて円堂君が言った。額にすっと青筋が浮かぶ。そんな円堂君も可愛いなあ。どこの不良の巻き舌よりも可愛いよ。
「抜けっつってんだろゴラ、どけボケ!」
「いやだ。」
「てめえ噛み切るぞ!」
円堂君に噛み切られるなら俺の息子もきっと本望だろう。女の子になったら俺が下か…まあ円堂君にならいいや。今日俺が抜こうとしないのは、少し怒っているからだ。円堂君は分かってないんだろうけど。
「なんで今日はそんな物分かり悪いんだくそったれ!いっつもは気持ちわりいくれえ素直なくせに!」
円堂君が俺の顔にぺっと唾を吐いた。やだなあこれはただのご褒美だよ。あと円堂君の嫌がる顔だいすきです。
「…だって円堂君フィディオとデートしたんでしょ!」
そう声を荒げると、円堂君はぽかんと口を開けて、それから眉間に数え切れないくらい皺を寄せた。全く円堂君の行動表情を一枚一枚写真で撮っておきたいくらいすてきだ。
「してねっつの!」
どがっと一発腹にきついの。…サッカーやってる人のキック力をなめちゃいけないってよく分かってたはずなのにね…。悶絶してうずくまった反動で、円堂君の中からぬるりと抜けた。
「てんめーヒロト!俺とフィディオがいつデートしたってんだよ!」
「だ、だって風丸君が二人でジェラート食べてたって…。」
「ジェラートぐらい友達とだって家族とだってツチノコとだって食うわ!面倒くせえっ!」
円堂君が肺中の空気を吐き出したみたいに大きな溜め息を吐く。俺に対しての言葉とほかのメンバーに対しての言葉が本当に違うよね。二面性のある人、いいじゃないか。
「手繋いでたって…。」
「相手はイタリア人だからそういうのはしゃーねーだろっ!」
しょうがなくないよ、明らかに下心持ってるよ、というかアレ猫被ってるよ!フィディオこの前俺と手が当たった時にすぐ避けて「あ、すんません」って真顔で言ったよ!
「…つかヒロトは俺疑うのかゴルアアアアアア!」
「疑いませええええん!」
ちょっと怖くてお馬鹿さんだけど死ぬほど可愛い円堂君が好きです。


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ぼぬさん
→この度はありがとうございました!あの設定は私も気に入っていたのでうれしかったです(*´∀`*)下品というか本当に口の悪い円堂君で申し訳ない…書き直しいつでも受け付けます!ありがとうございました!

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