「帝人ちゃんは、老いていくのは怖いかい?」
「…いきなり何ですか?」
「質問に質問で返すのはどうかと思うけど。何ってそのままだよ、肌の柔らかさが失われて、髪が白みを帯びていって、唇がかさついて、体がうまいこと動かなくなる。老いってそういうことだろ?」
「そんな言い方をされて「怖くないです」って言える人がいるんですか?」
「また質問を質問で返す。帝人ちゃん国語得意じゃなかったっけ?まあいいや、話を戻そう。俺が思うに老いを喜ぶ人間なんて実際いないんだよ。他人の目から見れば「年を取るのはそれだけ生きた証拠」とか思えるけどさ、自分のことになると途端に恐ろしくなる。そんなもんだろ?自分が一番ってのは誰でも当たり前なんだから。美しい他人への思いなんてないんだよ。他人を大切にするのも恋しく思うのも全部自分が愛されたいからだ。」
「そうですね。」
「ちょっと話が逸れちゃったね。年を取るって恐ろしいよ。俺のこの美貌もいつか衰えちゃうんだから怖いよねえ。」
「…。」
「引かないで、ジョークだから。」
「あ、あはは…面白い…。」
「無理しなくていいよ。まあそれはさておき、人間は若さを求めるものだ。特に男女の関係に置いては尚更。だって人間の本能って何?子孫を残したいっていう欲求、気持ちよくなりたいっていう快楽欲求、そうだろ?ちょっと下世話な話になるけど、男は孕ませやすい若い女を求めるし、女は孕みやすい若い男を求める…一部例外はあるとしてもね。いや、それはしょうがないさ。本能なんだもん。老いたくない、若さがほしい、求められたいってのは人間の生まれもった気持ちのいくつかだもの。」
「…そう考えれば、そうかもしれません。」
「ね?でもさ、若さって失われるものなんだよ。俺だって老いるのは怖いよ、でもそれを受け止めてる。それだけで人生って変わるんじゃないのかな、甘受するかしないかで。だから俺は老いる俺を認めてるんだよ、帝人ちゃんにはその俺ごと愛してもらいたい。」
「…臨也さん」
「なあに」
「その意見を土曜日の朝いきなり連絡もせずにやってきていつの間にか作ってた合い鍵で部屋に入ったあげく勝手にコーヒーを入れて寝てる僕の横に座って怒った声でべらべらと5分に渡って述べた本意を教えてもらえますか。」
「今日帝人ちゃんが紀田君と買い物に行くという事実に嫉妬しただけです。」
「…可愛いとか思ってませんからね!」


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百花さん
→こんばんは〜!七万打ありがとうございます(´∀`)
デュラララもイナイレもとってもいいですよね!百花さんとカップリングが合っているというのが凄く嬉しいです。
臨♀帝の…嫉妬になっているでしょうか?永遠の21歳の若さへの嫉妬が少しでも感じられたら幸いです!書き直しいつでも受け付けます。リクエストありがとうございました!


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